108: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/14(日) 21:39:48.50 ID:yqAYEvoU0
5対1の競争は熾烈になっていた。次々火を噴く砲塔。それらを私の指示のもと麻子さんは見事に車輌を左右に揺らし、回避していた。
この技術は黒森峰の親衛隊に居ても遜色ないレベルだ。おまけに操縦方法をマニュアル読んだら覚えていた、と聞いた時は私でも唖然とした
そんな人間がゴロゴロいたら世の中楽だろうに。いや逆にその中でさらに凄い奴が出てくるんだろうな
「みぽりん、中に入って」
沙織さんが頭の上の蓋を僅かに開けて呼びかけてくる
「こちらの方が敵の様子が見やすいので。
軟式だから当たってどうこうなるものでもないですし」
「そうじゃなくて、万が一みぽりんに何かあったら……」
ほおを緩めた。自分より友である私を心配してくれる人がいることが嬉しかった。
まぁこれを全く無視するのは後味悪そうだ
「ならばお言葉に甘えて。あ、麻子さんすぐ左に!」
10センチほど身を屈めた。そしてすぐ右にマチルダIIの砲弾が着弾した
「こちらあんこう、あと4分でそちらに到着します」
「了解。こちら異常なし」
「クルセイダーが見当たりません。警戒を続けてください」
「分かった」
「……下手を承知で申し上げますが、もう1輌、例えば89式とかを偵察出しませんか?クルセイダーの動向が一向に分からないのは厳しいものがあるかと」
「いや、下手な分散は各個撃破の的になる。ここで火力を集中せねば、撃破出来るものも出来なくなる。
そちらの5輌が集団で行動しているところを見ると、クルセイダー4輌も集中運用している可能性が高い。1輌だけ繰り出しても見つかったら終いだ。特に89式ではな。
今回IV号を偵察に出したのも、一定の機動力といざという時にはそれらを相打ち出来るだけの火力を見込んだからだ。それに匹敵する車輌はここにはない。
それに最も近い三式では相打ちまで持ち込める練度はない。これから離脱させる時間もない。よって却下だ」
「……はい。準備を宜しくお願いします」
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