688: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/21(木) 21:40:11.56 ID:jvZx0O4gO
生者がただ一人の空間にそう叫ぶと、銃声が病室を包んだ。背後の壁に放射状に飛散する血痕。そして縦に流れる血の筋の下には崩れ落ちた逸見エリカが遺された
689: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/21(木) 21:40:38.65 ID:jvZx0O4gO
第74回戦車道大会公式記録
黒森峰女学園犠牲者
690: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/21(木) 21:41:13.06 ID:jvZx0O4gO
〜
広報部より報告
黒森峰女学園の動向
691: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/21(木) 21:41:55.14 ID:jvZx0O4gO
今日はここまで
692: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/24(日) 23:40:05.19 ID:AVM5241TO
最後ナリ
693: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/24(日) 23:55:13.66 ID:AVM5241TO
黒森峰女学園
ドイツ風の荘厳華麗な塔が並ぶここも、ミサイルと砲撃と爆撃で火の手が上がり、崩壊状態だった。鞄と追加品、そしてトンプソンを抱えて建物に入り、階段を駆け上る。その階段さえ途中でコンクリートを剥き出しにしていた
694: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/24(日) 23:57:00.16 ID:AVM5241TO
上った先にはプラウダ兵の死体が一個転がっていた。確かに何箇所も銃弾が貫通した跡がある。傷の規模などやその位置、さらに壁の弾痕も見るに、なるほど機関銃が設置されているというのは間違いないらしい
壁側に寄り、来る途中の黒森峰SSの死体の近くに転がっていた鞄から、その死体のものらしき制服を引っ張り出し、袖を通す。背中に縦に一本縫い目がないから、防衛隊でないかはすぐに分かる。階級章がないがこんな事態だ。ある程度はごまかせるだろう
695: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/24(日) 23:59:09.60 ID:AVM5241TO
さて、障害は消えた。彼女らと逆方向に向かい、素早く黒森峰の制服を脱ぎ捨てる。これは仮に過ぎない
もう一個階段を上がり、割れて破片が辺りに飛び散った窓から屋上に出る。床のタイルはそのほとんどがひび割れ、爆撃を食らって破壊された建物の瓦礫があちこちに散らばっている
696: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:00:08.74 ID:rkEitg26O
〜
「もうすぐこの戦争も終わるな」
「戦争が終わるとどうなる?」
697: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:00:50.98 ID:rkEitg26O
寧ろ、死んでない方が不思議だ。拾った細めの鉄パイプを支えに、何とか路地裏を動いていた
「はぁ……はぁ……ガハッ!」
698: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:01:36.46 ID:rkEitg26O
残念だが、もう、限界だ。もう立ち上がる力はない。致し方ない
取り敢えず仰向けになり、そこから腕の力を振り絞って上半身を壁に寄りかからせる。食道に残った血が未だに痰に混じって出てくるが、幾分楽になった。頭から流れる血が顎からズタボロのスカートの上に垂れる
699: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:02:14.10 ID:rkEitg26O
「会長……」
馬鹿な、会長と柚ちゃんは、あの時ヘッツァーに残って……
700: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:03:18.72 ID:rkEitg26O
undefined
701: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:03:58.28 ID:rkEitg26O
「……会長がそこまで仰るんですから何かあるのでしょう……ですが、このまま死を待つのはしんどいので、少し話をしませんか?」
(いいよー)
702: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:04:50.21 ID:rkEitg26O
「そして……今年に入っていきなり国から今年で廃校だって……言われて……ゴホッ。私が……やっと、青師団でのことを……話して……話すことができて」
(あの話された時は驚いたね。戦車道の現実なんて噂くらいしか聞いたことなかったし。容易く戦車道やるって言ったこと軽く後悔したよ)
703: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:05:49.18 ID:rkEitg26O
「あれ……会長?」
そろそろ五分経ったということだろうか?右脇腹を見ると、もう元の群青色の戦車服の色は見えない。また一口血痰が吐き出される。意識も朦朧としてきた。腕を上げる力もない。鉛玉を撃ち込まずともいいだろう
704: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:06:42.25 ID:rkEitg26O
第74回戦車道大会公式記録
705: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:08:42.97 ID:rkEitg26O
地上に降り、校舎の正門の前に身一つで歩いてきた。大きな門の上には黒森峰の印である白丸の中の黒十字が乗っかっている。その背後からは何箇所からも灰色の煙が空高く登っている
間も無くその印は髪を揺らすほどの風と轟音とともに爆破され、砕け散った。赤く燃えて周りより黒い煙を上げる。その煙を眺めていると、心の中にあった黒森峰での僅かな良い思い出も空に立ち昇ってゆく気がした
706: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:09:34.85 ID:rkEitg26O
辺りではプラウダの戦車が何輌も止まっており、その周りからはアコーディオンを奏でる音、コサックダンスのリズムをとる者など、プラウダ側の歓喜が膨らんでいた
「Волк умер! Волк умер!
707: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:10:00.72 ID:rkEitg26O
第74回戦車道大会公式記録
◯大洗女子学園vsX黒森峰女学園
708: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:10:27.84 ID:rkEitg26O
ここまでになります。今後については別のところでやろうかなと考えてます。ありがとうございました
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