256: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/08/22(木) 23:25:02.96 ID:CWK85y3h0
12月3日夕刻、岩手県陸前高田市郊外、アンツィオ高校陣地
以前の軟式戦車道大会は陸上自衛隊船岡駐屯地にて行われていたが、東日本大震災の復興支援の一面もあり、昨年からここで行われることが決まった
「……明日か、カルパッチョ」
その中央にある本部テントの中で、私は背もたれに深く寄りかかる。プラスチック製の安物の椅子だ。受け止めてくれる柔らかさはない
「そうですね。総帥。早いものです」
副隊長の2年生カルパッチョは落ち着いて答えた。背筋はピンと張り、膝の上の手は握り締めている。
事情は聞いたが、そりゃ身体も強張るわ
「姐さん、飯できましたよ」
カルパッチョが深く息を吐くと同時に、奥からもう1人の副隊長ペパロニが自作の料理を持って出てきた。アンツィオのノリを具現化したような人間が、今日ばかりはおとなしいから不気味だ
「姐さんはカルパッチョ、カルパッチョはラザニアでいいな」
「ペパロニ、貴方のは?」
カルパッチョが辺りを見回す。皿は2枚しかない
「あたしのはナポリタン多めに作ったんで、みんなと分けてきます」
「そうか、行ってこい」
「それじゃ」
ペパロニは鍋2つを持って歩いて行った。部屋には静寂が戻るし、空腹感もそれほどでもないが、食わざるを得ない
「いただきます」
無言で皿のものをつまむ
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