697: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/25(月) 00:00:50.98 ID:rkEitg26O
寧ろ、死んでない方が不思議だ。拾った細めの鉄パイプを支えに、何とか路地裏を動いていた
「はぁ……はぁ……ガハッ!」
B1bisの中で飛び回った破片は、しっかりと右胸脇を貫通していた。その為か血の混じった痰を時折吐き出さざるを得なくなる。満身創痍という言葉は、きっとこの私を指すのだろう
右胸脇貫通による肺の損傷、火傷、左足骨折、肋骨骨折、頭部負傷、結構な出血、その他切り傷、擦り傷多数。単体では簡単に死なない怪我を幾つも受けていた。動き続けた。目的地はない。止まった時が、死ぬ時だと思った
もうモルヒネは打った。痛みは殆ど無いが、それで苦しさと動き辛さから開放される訳ではない。右胸脇から聞こえる空気の抜けるような音が不快で仕方ない。しかし、まだ試合は終わってない。これは生徒会が始めた戦い。見届けることのできる人は自分だけだ。それが、先立った会長とのヘッツァーで交わした約束である
「……どうなっている……戦況は……ゲホッ、ゴホゴホゴホッ!」
余りに激しい咳に思わず体が前に倒れこむ。腕が支えきれなくなり、うつ伏せに地面に突っ込む。今まで肺の中に血が溜まっていたらしい。喉はもう逆流する血を抑える力も残っていなかった
むせながら口から血が溢れ出てくる。何度も出てくる血。それがみるみる大地に消えてゆく様に覚悟を決めた
708Res/678.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20