【艦これ】初月「艦男の娘として生きる」【R18】
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1: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:01:16.75 ID:pSg+FWSO0
キャラ崩壊注意
生えてる注意
亀更新注意
廃鎮守府――
秋月「艦隊、戻りました」ザバッ
照月「ふぃ〜! 疲れたよ〜!」ゴロン
涼月「照月姉さん、そんなところで寝ないでください」
照月「初月〜おぶって〜」ズッシリ...
秋月「もう! 初月にばかり甘えてはいけません!」
初月「構わないさ、これくらい」ヒョイ
照月「やった〜初月大好き〜♪」ギュー
2: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:03:06.00 ID:pSg+FWSO0
傷付いた体に鞭を打ち、僕たち四人は帰投した。
メインブレーカーを上げた後は、各自で必要最低限の電源をつけていく。
道中の廊下の窓を開け放ちながら、僕たちは同じ一つ部屋を目指して歩く。
3: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:03:37.99 ID:pSg+FWSO0
先陣を切る秋月姉さんの持つ鍵によって、目の前の立派な扉が開け放たれた。
閉めきった執務室は熱がこもり、ムッとした空気に包まれている。
僕と涼月姉さんで窓を開けている間に、秋月姉さんは椅子に腰掛け、照月姉さんがその傍らに立った。
4: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:04:09.69 ID:pSg+FWSO0
秋月「皆さん、出撃お疲れさまでした」
秋月「被弾は多かったですが、無事に帰ってこられて、本当に嬉しいです」
秋月「後は私と照月で報告を書いておきますので、涼月と初月は休んでいてください」
5: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:04:41.70 ID:pSg+FWSO0
初月「秋月姉さん……そろそろ僕らも手伝った方が……」
照月「大丈夫! これくらい照月たちだけでも十分なんだから! ね?」
秋月「ええ、なんなら私一人でも問題ありませんよ」
6: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:05:13.67 ID:pSg+FWSO0
端から見ればただの会話だっただろう。
だが僕には、姉さんたちが気遣っていることが、よく分かった。
特に、僕と涼月姉さんに対して……。
7: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:05:45.47 ID:pSg+FWSO0
照月「……本当に、このままで良いの?」
秋月「でも私たちには、これ以上の手段がありません……」カリカリ
照月「まあ、秋月姉の決めたことに従ってるだけの私には、文句を言う資格はないかな」
8: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:06:17.37 ID:pSg+FWSO0
照月「あーでも、遊びが無いのはちょっと気になるかも」
秋月「……初月たちには寂しい思いをさせているのは、悪いと思います」
秋月「しかし、他に行く宛が無かった時に比べれば、今はずっと暮らしやすくなったと思いますよ?」
9: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:06:49.12 ID:pSg+FWSO0
照月「……秋月姉は大丈夫?」
秋月「私を誰だと思ってるんですか? これくらい簡単ですよ」カリカリ
照月「……ペン、まだインクついてないよ?」
10: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:08:58.77 ID:pSg+FWSO0
11: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:09:30.59 ID:pSg+FWSO0
廊下――
ひび割れた床板。
12: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:10:02.33 ID:pSg+FWSO0
涼月「あの、お初さん……」
こわごわと声をかけてくる涼月姉さん。
本当は聞かなくても分かっている。
13: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:10:34.22 ID:pSg+FWSO0
姉さんが後ろから抱き着いて来た。
二つの柔らかな感触が、背中に押し付けられる。
涼月「あなたは悪くありません……!」
14: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:11:06.05 ID:pSg+FWSO0
初月「無理して僕を庇わなくていい」
初月「あの日、僕が艦隊からはぐれたのが、事の始まりなんだ」
初月「だから悪いのは僕。姉さんは艦娘として立派なことをしたさ」
15: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:11:37.83 ID:pSg+FWSO0
入渠――
初月「ふう……」
16: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:12:09.59 ID:pSg+FWSO0
ドックの液体に体を浮かべていると、あの日のことを思いだす。
艦隊からはぐれた僕に突如襲い掛かった、一匹の深海棲艦。
その存在に完全に気付いていなかった僕は、奴からの攻撃をまともに受けてしまった。
17: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:12:41.40 ID:pSg+FWSO0
幸い、捜索にあたった涼月姉さんが、すぐに僕を発見してくれた。
結果、僕はなんとか生き延びた。
遠征先で手に入れた修復剤を使って延命させるという、姉さんの機転のおかげだ。
18: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:13:13.18 ID:pSg+FWSO0
確かに僕は助かった。
しかし、深海棲艦の体液の混入、修復剤の継続使用という不安定な修復から、僕の体は以前から大きく変質することに。
初月「……」
19: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:13:44.94 ID:pSg+FWSO0
『艦男の娘』――明石は確かにそう言った。
艦娘としての力を有しながら、肉体的には男としての特徴を有する。
理論上存在すると言われていたものの、前例のなかった存在だ。
20: ◆ag9TZfREZs[saga]
2019/10/02(水) 00:14:16.69 ID:pSg+FWSO0
正直なところ、自分が女であることに未練はなかった。
女で良かったと思ったことがなかったからな。
正確には、女で良かったと思う機会に巡り合わなかったことで、性への未練を抱かずに済んだのである。
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