70:名無しNIPPER[saga]
2019/12/28(土) 22:19:23.78 ID:eBDBzOw9O
翌日。屋敷を一人の来訪者が訪れる。その顔は、見知った物だった。
「…あんたか」
「義肢の調子はどうですかな?」
「ぼちぼち」
軍服に白衣を合わせている男性は、機材を広げてゼノの左腕を取り外す。
そして、機材を一つ一つ丁寧に、かつ素早く取り付け、モニターを注視する。
「…損耗率10%。まだ修理や交換は必要ありませんな」
「いつもすまない。こっちも腕が無いと不便でね」
「いえ。こちらも良いデータが取れるので、寧ろ有難いことです」
「戦場で死なれたら、データを回収することも出来ませんのでな。所有者が絶命すると、自動で起爆するシステムを内蔵している故」
義肢の構造はトップシークレットのため、不用意に分解したり、他国の手に渡る恐れがある場合は、自壊して証拠を隠滅する。
それが、データ集積の問題となっているのが皮肉なものだが。
「ゼノ様がご所望でしたら、その眼も取り替えるのですがね」
「このままでいい。別に、片目が見えないからって困ってるわけじゃないんだ」
そう言って、ゼノは爛れた左の頬に触れた。
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