14: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/02/11(火) 13:28:21.40 ID:XNz6ZqAuO
「随分難しい所を狙ってるんだね」
「やるからには頑張りたいもん。……お姉ちゃん、女子学園に通ってるの?」
「……えっ!?」
「制服で分かるよ。大体都内の学校は、頭に入ってるから」
得意気に「コナン君」が言う。ちゃんと話すのは初めてだけど、ちょっと生意気かも。
適当に話を切り上げ、勉強しようとノートを取り出した私を、「コナン君」がじっと見ている。
「……どうしたの?」
「えっと、その……お姉ちゃんにお願いがあるんだけど」
「お願い?」
「うん。僕に勉強、教えてほしいんだ」
「えっ……」
「女子学園なら教えられるでしょ?もちろん、ママに相談するけどお金も出すよ」
突然の申し出に、私は困惑した。ここで勉強してるのはただのカモフラージュだけど……お金か。
そんなに生活には困っていないのだけど、少し心が揺らいだ。
「コナン君」はというと、早速スマホで誰かと話している。話し相手はお母さんだろうか。
彼はすぐに、明るい表情で電話を切った。
「是非お願いします、だって。時給1万円でどうかな?」
「い、1万円……!!?」
東大生で相場が3500円。東大医学部でも7000円がせいぜいだ。それを高校生の私に?
確かに私は学校でもトップレベルだ。模試では大体東大A判定だし、学力は人並み以上にはある。
でも、いくらなんでもこれは貰いすぎだ。この子の家がどれだけお金持ちなのかしらないけど、流石に気が引ける。
「ちょ、ちょっと……」
「えっ……ダメ?」
「コナン君」が目を潤ませた。店内の視線が集まるのを感じる。
……これはよくない。私は溜め息をついた。
「分かったわ。でもそんなに色々教えられないわよ?」
「うん、分かった!お姉ちゃんの名前は?」
「磯崎しずく。君は?」
「僕の名前は……コナン」
「え?」
「皆僕をそう呼ぶんだ。『名探偵コナン』のコナンに似てるから。パパもママもそう呼ぶよ」
私は戸惑った。何かこの子、訳ありなんじゃないか。でも、時給1万円の誘惑に、私は負けた。
「……分かった。コナン君、これからよろしくね」
「うんっ!!」
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