【安価】女探偵「奇々怪々な事件ならおまかせあれ」
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140: ◆VewnKbCuMWTD[saga]
2020/03/08(日) 12:38:18.70 ID:l34BbLQwO
矢の男(さて、どっかにいい獲物はいないかなぁ)


男は舌なめずりをしながら、下卑た視線で辺りを見回した。

生まれてからずっと女に蔑まれ、嘲笑われた記憶しかなかった彼は、ある日突然女を己の思うがままにできる力を手に入れた。

これは天恵だと思った。常に虐げられる側だった可哀想な自分への、神様からの授かり物だと。

自身を見るなり嫌悪を露にする愚かな女たちも、この力を使えば簡単に男に媚びへつらう奴隷になった。

絶望の青春時代より溜め込み続け、澱みに澱んだ情欲を、男は爆発させるように女たちにぶつけた。

際限なく湧き上がってくる異常な性欲の矛先を、男はついに見つけることができたのだった。


矢の男(グフフ……よし、あいつにしよう)


視界の向こうで、一組のカップルが仲睦まじそうに歩いているのが見えた。

ああいう幸せそうな若い男女の仲を強引に引き裂き、女を偽りの愛で塗り潰すことがたまらなく好きだった。

男はニタニタと笑いながら、女のほうに向かって手をかざした。

突如、何もない空間に一本の矢が現れた。

桃色の光に包まれた矢が、男の手のひらから射出される。

放たれた矢は、吸い込まれるように標的に向かっていった。


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