【安価】女探偵「奇々怪々な事件ならおまかせあれ」
↓ 1- 覧 板 20
242: ◆VewnKbCuMWTD[sage]
2020/03/14(土) 15:42:31.47 ID:6SBbGVXRO
洗脳師「じゃあ行こうか、ナツミちゃん」
奈月「はいっ!」
元気溢れる笑顔を浮かべながら、奈月は男の後に続いた。
こいつがアイドルたちを洗脳している張本人に違いない。奈月は一目見てそう確信していた。
男は恰幅がよく、くっきりと開かれた瞳には異様に強い目力があった。
声もよく通る。この声で罵詈雑言を捲し立てられたら、成人男性であっても威圧されてしまうだろう。
少々軽そうなところはあるものの、その立ち振る舞いや風貌から、バリバリに仕事ができそうだという印象を受ける。
何をしゃべっても、それなりに説得力を持たせられてしまう。生まれ持っての天性の素質によるものと、後天的に身に着けたスキルとマインドによるものだろう。
多くの人はその外見に騙され、飲まれてしまうだろう。だが、奈月はその人物の本質を見抜く。
どす黒い傲慢さと非情さを抱え、今も奈月を値踏みするように観察していることに、奈月は気付いていた。
人通りのない通路に差し掛かり、男が奈月の横に並ぶ。
日に焼かれ、精強な印象を与える男の褐色の手が、唐突に奈月のお尻に触れた。
奈月「っ……!」
洗脳師「ナツミちゃんはさぁ、どこまで聞いてる?」
奈月「……今日は、私がアイドルとして成長するためにとても大事な日だから、決して粗相のないように、と」
男は世間話でもするように気軽な調子で話しながら、構わずに奈月のお尻を撫で続けた。
奈月が肩を強張らせる。今すぐにでも男の手を捻り上げて顔にビンタをお見舞いしてやりたかったが、この程度のセクハラでは証拠として弱すぎる。
もっと、揉み消しようのない決定的な洗脳の証拠を掴まなければ。
夢のため戸惑いつつも多少のことは我慢する、という都合のいいアイドルを演じながら、奈月はぎこちない笑みを浮かべた。
408Res/201.43 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20