佐藤心「湘南の海っぺりで青姦とか、キツいぞ☆」【R18】
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12: ◆FreegeF7ndth[saga]
2020/03/22(日) 23:09:04.80 ID:m++wvuJxo

※11

「……あの歌の舞台――パシフィックホテル――って実際に、茅ヶ崎にあったんだってな」

 はぁととプロデューサーの乱痴気騒ぎを照らしてくれてた太陽は、
 平塚で道草をたらふく食ったあとには、ほとんど沈んでいた。
 それから134号線を流し、茅ヶ崎、藤沢を過ぎて、鎌倉に入ると、
 空は夜闇と首都圏の街光が混じって、濁った紺青をしている。

「といっても、俺が物心つく頃には廃業してたが」
「まぁ、世代的にそうだよな。ひょっとして、プロデューサーがめっちゃサバ読んでるのかと思ったけど」

 はぁとの携帯は、件の曲名と歌詞を映したままだったので、
 クルマに戻った後についでに調べていたら、ホテルの名前も出てきた。
 ちっこいはぁとが大磯で遊んでたときには、とっくにマンションに建て替えられてたとか。

「あの歌は、失恋のようにも聞こえるが……それはカムフラージュみたいなもんで、
 本当は、むかしの栄華を誇ったパシフィックホテルが取り壊されて姿を消して、
 今はないホテルの面影を懐かしむ歌なんだ」
「……けっきょく、しんみりした歌なんだなぁ」
「佐藤には『昔はよかった』なんて思いを馳せるの、似合わんだろ。
 せめて、もうちょっとトウが立ってからじゃないと」
「トウが立つって、オイ☆」

 人を旬の過ぎた野菜みたいに言うなあっ。
 はぁとはプロデューサーに出会ってから、いつだって食べごろだぞ☆

 つーか、このオトコのこの言い草、
 ついさっきはぁとに無責任ナカダシをキメたコト、忘れてないか?
 いまだって、胸がJin-Jinならぬおま×この奥から入り口までが、ジンジンうずいて……お前のせいだぞ☆

 もしプロデューサーが今ハンドル握ってなかったら、はぁとあたっくぶちかましてたわ。

「ところで、佐藤の地元って、小諸だったのか」
「んー、まぁ、そうと言える……って、プロデューサーに言ったっけ?」

 確か「長野」まではプロフィールに書かされた覚えがあるけど、細かいところは話した覚えがない。
 はぁとのキャラだと――菜々パイセンと似たようなもんで――詳しく書きにくいもん……。
 まぁ、調べりゃわかるだろうけど――なんたって、はぁと、すっかり有名人だし!――と思って、

「ぁあ……『大磯と姉妹都市』って言ったもんな」

 たぶん、はぁとが曲のついでに調べてる間に、プロデューサーはそっちを検索してたのだろう。

「やっぱり、ソバの名所なのか?」
「プロデューサーっ、お前……小諸そばのイメージで語るなっつーの。
 あれ、小諸なの名前だけだし。そば……うまいはずだけど、信州はどこもかしこも、
 だいたいソバつくってるから、ありがたみを感じないわぁ」
「……まぁ、いいや。佐藤の仕事が減って俺が暇になったらそっち行くから、案内しろよ」
「えっえっ縁起でもねーコト、言っ――」

 ……はぁとの仕事が減ったら、行くって。
 まさか、もうダンナ気取りだから、あんな遠慮なくはぁとに……

「プロデューサー……まだだぞ! ……まだしばらくは、はぁとがプロデューサーをコキ使うからなっ☆」
「はいはい」

 横浜かどこかの街明かりを背景にしたプロデューサーの横顔は、
 ニヤニヤとだらしなく――感傷なんて無かったかのように――緩みきっていた。


(おしまい)


※あとがき
サザンのHOTEL PACIFICのリリース日は、しゅがはの誕生日です。
それで思いついて書き始めました。そのあと、3日ずれてるのに気づきました。
ご高覧ありがとうございました。


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