108: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/04/09(木) 17:28:26.70 ID:jxmPZB6W0
「すみません、わざわざ先生にご足労いただいて…」
中年の女職員は私に頭を下げると、少女の肩に手を置いた。
「その娘はどうなるのだね」
「ひとまず、こちらで保護させていただきます。保護者と接触できれば、指導の上、帰してあげることになります」
「大丈夫なのかね」
少女に目を遣る。頭の上で交わされる、自分の扱いについての会話を、彼女はぼうっと聞き流しているようだ。
「勿論、虐待の有無についてはしっかりと調べさせていただきますが…」
「ネグレクトは立派な虐待だろう」
「そ、それはそうですが、親御さんにも事情がおありでしょうし、話し合ってみないことには」
「…」
私は息を吐いた。それからおもむろに、少女の前に膝を突いた。
「何かあったら、ここに来なさい。それから、おじさんを呼ぶよう、ここの人に言いなさい」
「…はい」
少女が頷く。私も頷くと、交番を後にした。
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