【安価・コンマ】ロリコンシミュレーター
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62: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/04/06(月) 22:00:22.63 ID:2DWECDmt0
 再び歩き出そうとした、その時

「お父さん、ちょっと良いかなー?」

 後ろから飛んできた声に振り返ると、自転車に乗った若い警官が私の方に手招きしていた。

「少し待っていなさい」

 少女に断ると、私はゆっくりと警官に歩み寄った。

「お勤めご苦労。何の用だね」

「お父さん、その子とはどういう関係?」

「さっき知り合ったよ」

「今、通報があってね。男が公園で、小学生くらいの女の子に声をかけてるって。お父さんのことでしょ。何しようとしてたの」

 私は溜め息を吐いた。全く、嫌な世の中になったものだ。

「家まで送っていくところだよ。こんな暗い道路を、子供一人じゃ危ないだろう」

「傍から見たら、あんたの方がよっぽど危ないよね。…署まで来てもらおうか」

 詰め寄る警官の肩を叩くと、私は低い声で言った。

「あの娘は、いずれ児相の世話になるかもね。君のところまで来たら、その時はよろしく頼むよ」

「はあ? あんた、一体」

 言いかけたその時、後ろから年長と思しき別の警官が大急ぎで走ってきた。彼は、後輩の姿を認めるや、すぐさま駆け寄ってその背中を乱暴に叩いた。

「あ痛ぁ…って、部長? どうしたんで」

「馬鹿野郎!!」

 警官が怒鳴りつける。それから彼は、私に向かってぺこぺこと頭を下げた。

「申し訳ありません、ウチの若いのが、とんだ粗相を…」

「仕事熱心なのは良いことじゃないか。現場にいたら、私の顔も見ないだろうしね」

 気にする風もなく言うと、少女の方に向き直った。

「さあ、行こうか」

 歩き出す2人。後ろの方で、若い警官が息を呑むのが、離れていても分かった。



 住宅街の外れにある、寂れた集合住宅で、少女は立ち止まった。

「ここかい?」

 頷く少女。

「鍵は持っているかな?」

「うん」

「じゃあ、ここまでだ。気を付けて帰るんだよ」

「うん。…ありがとうございました」

「良いんだ。…そうだ。ジュースの缶は、おじさんが捨てておくよ」

 半分近く残ったオレンジジュースの缶を受け取り、少女と別れた。
 自然と口元が緩む。今日は良い一日だった。あの少女も、身なりを整えればそれなりになりそうだ。
 日の暮れた住宅街を歩き出す。手にした缶ジュースの口を舐めると、柑橘とは別の甘みを感じた。


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