674: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/05/03(日) 20:10:26.49 ID:TFS+9flZ0
日付が変わる頃、とある裏路地に行くと、絵里が約束通り待っていた。裸足にスニーカーを履いて、春も終わりのこの時期に、分厚いロングコートを着ている。
「やあ。待たせたね」
「…」
絵里は小さく頷くと、コートを脱いだ。
その下は、全裸であった。
「向こうに車を停めたんだ」
コートを受け取りながら、言う。
「少し歩こうか」
「…はい」
胸と股間を手で覆う絵里。私は、黙ってその手を指差した。
「…はい」
震える手を、局部から離す。乳首と陰裂が、弱い街頭の下に露わになった。
股の割れ目を庇うように、小股に路地を歩く。涼しい春の空気に曝されて、小さな乳首がほんのり硬くなるのが見える。私は時折人影を認めては、絵里を止めさせ、通り過ぎるのを待って進んだ。
やがて、路地から大通りに出た。駐車場は、通りを挟んで向こう側だ。
「あ、の」
「…」
絵里が何か言う前に、私はコートを持ったまま路地を出た。そのまま通りを横切って、駐車場に入る。
コートを奪われ、裸のまま取り残された絵里は、建物の隙間から小さく身を乗り出して途方に暮れていた。深夜とは言え、人がいないわけではない。
雨樋の影で逡巡した末……とうとう、人がいない隙を狙って路地を飛び出し、こちらまで駆け寄ってきた。
「! …っ!」
車のドアを、必死で叩く。私は数秒待ってから、車の鍵を開けた。
「っ、はあっ!」
ドアを開け、車内に駆け込み、そして閉じる。後部座席で小さくなって、彼女は啜り泣いた。
「…うっ…ひっ…ひぐっ…」
「もう少し、ゆっくりしても良かったのに」
「うるさい…」
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