天空橋朋花「子作り逆レ●プのお供と言えば葡萄酒ですよ〜」
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3: ◆FreegeF7ndth[saga]
2020/05/11(月) 23:18:27.95 ID:i9qakCF1o

※01

「あのね、おとうさんっ。おかあさんは、むかし、アイドルだったんだって」

 どたどたフローリングを叩く足音と、りんりん高い鈴のような声をぶつけられる。
 まだ3歳と何ヶ月かの娘に『アイドル』の概念がわかるんだろうか?

「そうか。お父さんは、知らなかったな」
「むっ、おとうさーん。おかあさんに『ウソはいけませんよ〜』っていわれちゃうよ?」

 ウソはあっさりバレた。
 勘の良いところは、もう母親に似ている。

「ところで、『おかあさんは、むかし、アイドルだった』って、誰から教えてもらった?」
「えぇと、その……きれいなおねえさん!」

 ……昔の知り合いだろうか。

「亜利沙さんのことですよ、あなた。さっき外を歩いていたら、顔を合わせることがありまして」
「ああ、ありがとう朋花……『ありさ』って、まさか、松田の亜利沙さん?
 あの人が、こんなところに来る用事でもあったのか」

 咎めるように俺の膝を叩く娘の手を握り、リビングに行くと、朋花が麦茶を注いでくれていた。
 麦茶を作り始める季節。アイドル業界は真夏〜晩夏の書き入れ時に向け、準備に追われている時分のはず。

「39プロジェクトが、10周年ですから。そのイベントがらみと聞きました」
「それで、朋花が……もしかして『天空橋朋花』が? えぇ……?」
「どうでしょうかね〜。なにせ765プロは『みんなまとめてアイドルマスター』ですから」

 朋花はニコニコと柔和に笑っていた。
 その笑いが、喜んでいるのか、呆れているのか、怒っているのか、
 それともほかの感情の上にかぶせられたものか、わからない。
 まるでアイドルだった頃のような微笑だった。




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