天空橋朋花「子作り逆レ●プのお供と言えば葡萄酒ですよ〜」
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46: ◆FreegeF7ndth[saga]
2020/05/11(月) 23:45:59.75 ID:i9qakCF1o

※44

『するなら、お昼のほうが、いいでしょうね〜♪』

 日本の一般的な夫婦は、昼間はだいたい仕事場で過ごしているだろうが、
 俺と朋花の場合は仕事の大部分を自宅で進める上、時間的制約も少ない。
 なので娘が登園して家を開けている午前中〜昼過ぎにすることになった。

『あなた。なんだか、いつもより家事がはかどっている気がしますが?』
『気のせいだよ、気のせい』
『……すけべ、です』

 家事の振り分けは日によって変わる。朋花はたった2人の当番表のために毎週ホワイトボードを書く。
 昔の765プロに掛かっていた大判スケジュールボードを少しだけ連想させ懐かしい。

 ポリネシアンセックス初日の俺に割り当てられたのはお掃除洗濯。朋花は料理とお買い物。

 朋花の下着を干しているとき、何度もしたことがある作業なのに、ノドのあたりがざわついた。
 家族も増やすことだし、大きい乾燥機の導入を……と朋花に持ちかけるため予算を考えた。

『する前に、電気は消しますよ』
『……回覧板とか来たら、居留守を使いたいしなぁ。
 いっそブレーカーを落としておくか? そうしたら電話もならなくなる』
『それなら、パソコンや機材の電源チェックをお願いします〜』

 田舎であったら近所の人が『作りすぎちゃったので』とかいきなり何か持ってくるのかも知れないが、
 ここは都会とも田舎とも言い難いベッドタウンもどきで、心配と言ったら回覧板ぐらい。

『……ちょっと、おかしな気分になりますね』

 ルーチンワークの家事を進めているだけなのに、それがセックスのお膳立てだと思わされている。
 ポリネシアンセックスは時間のゆとりが必要で、そのために家事を時短にする必要があるから、
 お膳立てと言えばお膳立てなのだが……。

『確かに、ふだんやっていることなのに、なんだか……』

 浮ついた気分のままベッドを整え直して、朋花と並んで座る。
 セックスを意識しまくってるのに、裸になるのが不思議と恥ずかしくて、服を着たまま。

『で、では、始めます……ね……』

 朋花が、ベッド脇のサイドテーブルの上で、砂時計をひっくり返す。
 コトリという置いた瞬間の軽い響きや、水色の砂のざらつきまでが聞こえる静けさ。

『手、を……』

 手をつないでから指先を絡めるまで、付き合いたての中学生ぐらいの時間がかかった気がする。
 ハンドクリームが混じった体温と指腹のつやが伝わる。朋花の手はこんなに小さかっただろうか?

『んん……ふふっ』

 隣から、朋花が俺の腕を組んでくる。
 両腕で、きゅううと、あちらに引き寄せるのと、こちらににじり寄るのが混じった加減。

『あなた、すでに興奮していませんか?』
『してる。確かに』

 30分の砂時計が、落ち切ろうとするぐらい。折返しの、少し手前。

『これでは、先が思いやられます〜♪』



「――さん、おとうさん?」

 娘の瞳に、俺自身の姿が映るほど覗き込まれていた。

「だいじょうぶ? てつだおうか?」
「ありがとう。すぐ終わらせるから……」

 先が思いやられるどころではなかった。



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