堀裕子「福井で人気のさいきっくサキュバスです!?」モバP「えっ」
↓
1-
覧
板
20
6
:
◆FreegeF7ndth
[saga]
2020/06/07(日) 23:00:15.02 ID:l/v3zoKYo
聞けないよね、そりゃ。
プロデューサーは、そんな聞かれたほうを困らせる質問、軽はずみに投げられる人じゃない。
こんなこと聞かれて『楽しくない、不幸です……』なんて、私じゃなくてもアイドルの立場じゃ言えない。
でも、私が引きずり出しちゃった。
「たのしい、ですっ。しあわせ、です……前は、考えもしなかったぐらい……しあわせ、ですっ」
手足を踏ん張りながら、お腹の底から絞り出して、かろうじて言葉を……。
プロデューサーのくちびるに近づいて歯磨きクリームの匂いがしたんで、
自分が残り少ない歯磨きクリームを絞り出すためにぎゅうぎゅう圧迫されてるチューブになった気がした。
言ったのは本当のことだった。口にするのは苦労したけど、本心だった。
私は、プロデューサーの問いがいつでも真剣だから、いつだって答えるときも真剣だった。
『なにが……いちばん……たのしかった……?』
だから、こう続けられても、なんとか答えられた。
「最初の、ソロステージ……私の、最初の曲……披露したとき、です」
サイキックアイドル・堀裕子の……私のためのステージ。
私のための音、詞、振り付け、衣装、メイク、照明、PA……あと、集まってくれたファンのみんな。
私の一挙手一投足に合わせて、サイリュームを振ったり、合いの手を入れてくれたり、
まるで、みんなの気持ちが、世界が一つになったみたいだった。
はじめてスプーンを曲げられたときと同じくらいか、もしかするとそれよりも……。
夢のようであっという間に終わっちゃって、名残惜しくって、いろいろこみ上げて泣いちゃって、
メイク崩れてぐしゃぐしゃの顔だったのに、プロデューサーがすごく嬉しそうな顔で褒めてくれて……
「あ、あの……プロデューサーは、私に、何か、してほしいことは、ありますか……?」
……私は、プロデューサーが私に何を求めているか、に話を戻した。
らぶか、らいくか、直接に問い詰める質問じゃないけど、でも答えを聞いたらきっとお察しの問い。
『おもいだして……ときどき……そのときの……きもち……』
……私は部屋を立ち去った。それが、あの時の私の限界だった。
立ち去る前、気力を振り絞って、毛布を探して、プロデューサーにかけてあげた。
本当に、それがせいいっぱい。
わかりますよ。私だって。なんとなく、ですけど……。
とってもがっかりした。同じくらい安心もした。
すごく、ズルいこと、シちゃった。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
33Res/85.63 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
書[5]
板[3]
1-[1]
l20
堀裕子「福井で人気のさいきっくサキュバスです!?」モバP「えっ」-SS速報R http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1591538204/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice