331: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/06/25(木) 20:52:02.08 ID:cq8vBIQ00
「たああぁぁぁっっっ!!!」
「あああああっっ!!?」
必殺の飛び蹴りが、雷火を直撃した。爆風が、部隊を吹き飛ばした。
やがて、砂塵が収まった頃…そこには、抉れた地面の中心で倒れて動かない雷火がいた。
「…」
「…ユウキ…くん」
そこへ、ユウキが歩いてきた。彼は装甲を解除すると、バックルを投げ捨て、雷火の側に跪いた。
「に…げ…」
「…」
彼は何も言わず、白い毛に覆われた雷火の胸に手を置くと、その膨らみに口を付けた。
「んっ…」
「…ぁ…」
乳房を通して、何かが雷火から、ユウキの中へと流れ込んでいく。消えていくはずの生命が、彼に向かって流れ込む…
「…」
雷火の身体が、腐肉となって崩れ落ちると、ユウキは立ち上がった。
その視線の先で、紫電は油断なく成り行きを見守っていた。
「…あぁ」
ユウキが呻く。次の瞬間
「ああああああああああああああああああああああああああっっっっっっ!!!!!!!!!!!!」
その身体が、粉々に砕け散った。人間の殻を破り、中から異形が顕れた。
それは、ヒトとカブトムシを混ぜたような姿をしていた。濃緑色の外骨格に、四肢を覆う鋭いトゲ。虚ろな黒い複眼の間からは、二股に分かれた角が生えている。
広げた両手を、電光が駆け抜けた。それは周囲を駆け抜けると、倒れ伏す兵士たちを一人残らず消し炭に変えた。
「くっ…」
紫電は跳び下がると、無念そうに歯軋りした。しかし、今の自分でも敵わないと判断し、バイクに跨って逃走した。
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