357: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/11/22(日) 20:29:48.44 ID:YwboDN9H0
『F.E.C.O. Simulator』
「ごちそうさま、陽子さん」
「またいらっしゃいね」
会計を終え、店を出ていくサラリーマンに笑顔で手を振る女。白いシャツの上からオーバーホールを穿き、白黒のエプロンを身に着けた若い女は、空になったカレー皿を持ってカウンター裏に引っ込む。エプロンの上からでも分かる豊満な肢体に、他の客の男が、密かに熱っぽい視線を送った。
白い皿を洗うその女は、赤い髪の毛を長く伸ばしてお下げに編み、微笑みを浮かべた顔は凛として美しい。若くして、この喫茶店を一人で切り盛りするこの女を、常連たちは陽子と呼んで慕っている。
サラリーマンと入れ替わりに、また新しい客が入ってきた。
「ごめんよ」
「あら、一樹くん」
入ってきたのは、一人の青年。擦れたジーンズにシワの付いたシャツ、よれよれのジャケットといううだつの上がらない格好で、それでもその顔は活き活きとして、陽子の目の前のカウンター席に腰を下ろした。
「いつもの」
「はいはい」
陽子は頷くと、『いつもの』…すなわち、ミルクのたっぷり入ったコーヒーと、プレーンのロールケーキを、一樹と呼ばれたこの青年に供するべく、コーヒー豆をミルに入れながら…
安価下
@普通に淹れる
A『盛る』
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