【安価・コンマ】Eランク神獣「Sランクまでのし上がる」
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◆AG0ZiiQhi.
[saga]
2020/07/13(月) 16:50:45.23 ID:oTXAYXrw0
◆
『よし…………………行きます!』
体力が戻り木の下に立ったラピスがキュウビに準備OKの合図を出した。
「がんばれラピスー!」
「キーノーミー、キノミ!」
『うむ、来い!』
刹那、ラピスの姿が消え、キュウビの目の前に現れた。
「やった!」
ウォルフはそう叫んだが、キノは首を振った。
「…………………キノミ」
「え、違うの?」
そうキノが羽指す先を見てみると、ラピスは空中でキュウビの神通力に囚われていた。
「あー……………」
ラピスはキュウビの目の前までは行けたが、尾までは到達できなかったのだ。
『はぁっ、はぁっ、はぁっ…………………! …………………ま、負けました………………』
『うむ』
肩で息をするラピスに、ウォルフが駆け寄る。
「ざんねんだったね……………でも、どうして?」
ウォルフの質問は、何故どのタイミングで来るか分からなかったラピスの0秒奇襲を、キュウビが止められたか、と言うことだ。
『つ、捕まったんです………………キュウビさんは神通力で壁を作っていた……………それも、岩みたいに堅いものじゃなくて、沼みたいに柔らかい壁を……………はぁ、はぁ……………私の時止めは数秒しかもたないから、自分の時間を早くして突っ込んでいったら…………そのまま…………』
「あー、クモのすにつかまっちゃうみたいに?」
『はい………………』
『うむ、正解じゃ。ラピスの能力は強いが、弱点が多い。まず、力が弱いので強い攻撃は弾けない。避けるには困らないがの。次に、包まれた状態からは脱出が出来ない。捕まる前に逃げるしかないのぉ。最後に、どうやら時が止まってもエネルギーはそのままらしいから、自ら死地へ突っ込んでいく危険性がある。これは時を遅めても速めても一緒じゃ。わらわが作ったような壁は突破できず、逆に捕まってしまう危険性がある。見えない壁に突っ込んで、そのまま圧死してしまう可能性もあるのぉ』
それっぽくキュウビが解説をしていくが、実際だいたい合っている。
ラピスの能力には二種類ある。
一つは自身の時を早める力、もう一つは周りを遅める力。
同じなようでその実体は全然違い、ラピスの主観的に言えば前者は世界の時はそのまま、自分の身体の動きだけが速くなり制御が難しく、後者は相対的に周りが遅くなり自分は自由に動ける。
時止めは後者を極限まで遅めたもので、効果はラピス主観で数秒ではあるが、ラピスが動いている間は世界は億分の一秒ほども動いていない。
キュウビが言う弱点とは、つまり前者の力で早く動き壁へと突っ込んでいくと、自分と同じ速さで壁が突っ込んでくることになり、即死する危険性がある、と言うことだ。
その例がキュウビの神通力で、全速力で突っ込んで来たラピスが薄く張り巡らされたキュウビの神通力に気付いたときにはもう遅く、それこそクモの巣に捕らえられてしまった状態になったのだ。
もしあそこでキュウビが自身の周りに神通力で無数の石の破片や砂を空中に固定したとすると、ラピスは次の瞬間には細切れになっていただろう。
『今日はまず自身を速める方の力の制御の訓練をしようかの。今まで逃げに使ってきたばかりで余り鍛えてはいなかっただろう』
『はい………………!』
「がんばれー!」
「キノーミ!」
応援するウォルフとキノに、キュウビはニコリと微笑んだ。
『………………何を言っておるのじゃ? お主等にも訓練をしてもらうからのぅ』
「え」
「キ」
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