【安価・コンマ】続・ハーレムシミュレーター【R-18】
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155: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/08/10(月) 09:16:06.89 ID:+tUGu/Rg0
…

 狭間の森に押し入ってきた、武装した一団。その中にアスラの姿を認めると、ラーラは苦虫を噛み潰したような顔になった。

「…何の用だ」

「エルフのサナギに会わせていただけますか」

 リアナの命令に、ラーラの顔がまた苦くなった。

「心当たりはあるが、一応訊いておく。…何で」

「アスラ様を暗殺しようとしたと、アスラ様ご自身からお聞きしましたので」

「…」

 じろり、アスラの方に目を向ける。『話したのか』。そう、彼女の目が物語っていた。

「…ごめん」

「付いてこい」

 ラーラはそう言うと、森の奥へと歩き出した。

…

「どんな風に聞いたのかは知らないが、一つだけ言わせてくれ」

 歩きながら、ラーラが言った。

「あいつは…アスラを殺そうとしたんじゃねえ。アスラの子供を殺そうとしたんだ。目の前でな」

「何故です。調査では、サナギは勇者シーヴァと共に戦ったエルフ、ジンバの母と聞いています。息子さんがお世話になった分、今度はこちらがお返しする番だと」

「あたしらもそう思ってたさ。だが、あいつは……『こいつは』」

 不意に、ラーラが足を止めた。目の前に立つ針葉樹。その根本の一部分だけ、不自然に草が途切れている。まるで、つい最近掘り返したみたいに…
 ラーラはその場にかがみ込むと、湿った土を手で掘り起こした。やがて

「…!」

「!?」

「ほらよ」

 中から引きずり出し、リアナの目の前に放り投げた。
 あちこちが腐り始めた、女の死体。

「サナギ!?」

 ラーラが顔についた土を落とすと、確かにそれはサナギであった。あの時見たままの服を着て、目立った傷は殆どないが、ただ一箇所、後頭部が大きく凹んでいた。まるで、誰かに棍棒で叩き潰されたみたいに…

「…ま、まさか、ラーラ」

「同胞のやらかしたことだ。…とっくに、てめえでカタはつけたさ」

「そんな! 話し合うって…頭を冷やすって…」

「こいつは40年近く、考えを変えなかった。勝手な思い込みに囚われて、シーヴァやあんたを恨み続けた。こうなったら、もう100年経っても変わらねえ。…相手するだけ、時間の無駄だ」

「無駄って! そんな」

「いっ、いずれにせよ!」

 リアナが、大声で割り込んだ。

「このことは、王城で審議させていただきます。このエルフの後宮入りを許してしまった、我々の責任もありますし…」

 それから、アスラの方を見た。

「アスラ様。当面、バルバスへのお渡りはお控えください」

「アスラ!」

 ラーラが、声をかけた。

「最後に一つ、言わせてくれ。人間は、エルフに比べて寿命が短いんだ。…時間を、大切にしろよ」

「では、タルスム領に戻りましょう」

 リアナが先導し、騎士たちと共にタルスム領へ帰った。


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