【安価・コンマ】ハーレムシミュレーター 第二部【R-18】
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507: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/11/03(火) 10:40:52.37 ID:jheB15pa0
「こんな時こそ…」

 ふと思いついたアスラは部屋に戻ると、太極図と星図を持って戻ってきた。
 床にそれらを広げるのアスラに、ユィーキが近寄ってきた。

「占星術…いつの間に修めたのか?」

「少しだけだけど、この前…」

 説明しようとしたその時、突然広間に駆け込んでくるものがあった。

「タオファ?」

「この気配、まさか…」

 入ってきたのは、いつになく焦燥した顔のタオファ。床に広げられた太極図を見て、さっと血の気が引いた。

「それは、スイ老師の…」

「スイリンを知ってるの?」

「どけ、もとい、お任せを」

 アスラを半ば突き飛ばすように、太極図の前に膝を突くタオファ。

「どれほど教わったのか知りませんが、スイ老師の術は常人には扱い難く…わたくしのように、生涯を捧げてようやく入門といったもの」

「…おれより上手くできるのなら、それで良い。今は大変な時なんだ」

「ええ、そうでしょう、そうでしょうとも。では、星を…」

 額に冷や汗を浮かべながら、星図と太極図を交互に読むタオファ。時折指を立てては、影の角度を測る。
 やがて筆を執ると、一枚の地図を描いた。

「銀河を隔て、織女、牽牛あり。されど二人を別つは悲恋に非ず。織女、男のために自ら銀河を渡る。織女とは…」

 大きな四角の後ろに、点を落とす。それは丁度、セイの遺体が安置されている場所であった。

「そして、牽牛は…」

…

 西禁を出て川岸に着いた時、朱塗りの橋の、南側の柱が折り倒された。弧を描いた橋が大きく傾き、ミシミシと音を立て始める。
 斧や鋸を持った人々の中から、一人の女がこちらに気づき、舟を出した。

「…ごめんよ」

 それは、ワタリであった。
 舟に乗り込もうとするユィーキとパイランを、彼女は制止した。

「申し訳ありませんが、ご遠慮を。今、あなた方が南岸に向かえば、囲まれて殺されます」

「…おれ一人で良い」

「気をつけるのだ、我が勇者」

 アスラが舟に乗り込むと、ワタリが竿を動かし、南岸へと漕ぎ出した。
 南岸では、人々が口々に北岸に罵声を飛ばしながら、橋を打ち壊していた。



「人喰いめ!」「けだもの! ここから去れ!」「神罰を受けろ!」



「…っ」

 歯軋りしながら舟を降りると、一人の少女が駆け寄ってきた。

「島国より、幕府を代表して、ヤチヨと申します」

「ヤチヨ、おれは」

「迅速な行動に敬意を。二度と、北岸へ戻ってはなりませぬ」

「そうじゃない!」

 ヤチヨの手を振り払うと、アスラは神社に向かって歩き出した。

「! ど、どちらへ」

「全ての元凶を、片付ける…!」


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