【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【2頁目】
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731: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2021/02/26(金) 20:48:38.57 ID:i2IEf3Bco
諏訪は陽乃にとって、守るだけの価値がある世界だと言えるかもしれない。
けれど、それを守れるだけの力があると陽乃は思えない。
誰一人として死なせることなく、守り抜くだけの力があるとは思えない。
だから陽乃は自分を勇者とは言いたくないし、人々を守るだなんて口が裂けても言いたくはなかった。
約束しなくても、守れなければ恨まれる
なのに、約束なんてしてしまったらより一層その怒りが強くなるからだ。
医師の男性も、看護師の女性も
みんながみんな陽乃を気遣い、優しく接してくれた。
大社に軟禁されていた時とはまるで違って、一人の人間として扱ってくれていた
それが一変してしまう可能性だって秘めている。
陽乃「ぅ……うぅ……」
陽乃は "守れないのが怖くて" 仕方がなかった
この場所は間違いなく、守っていきたいと思える世界だ。
けれどそれを守ることができなかった時が、たまらなく恐ろしかった。
手のひらを返され、お前のせいだと憎まれ、恨まれ、悪意をぶつけられるのが怖かった。
一度経験してしまった恐怖を、陽乃は忘れられない。
人々から向けられる憎悪と悪意
それの宿った瞳を忘れることが出来ない。
初めから嫌ってくれていれば、それで終わる。
互いに何もなければ、守れても守れなくても傷なんて負わないからと誤魔化せるから。
だから、陽乃は決して人を近づけたいとは思わなかった。
今までも、これからも。
陽乃はそう思いながら、固く目を瞑る
寝よう、寝ようと……必死に、目を閉じ続けた
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