佐久間まゆ『太くて固くて大きくて電撃を発するもの』
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11: ◆3jMo9iZPSE[sage saga]
2020/12/24(木) 16:09:11.27 ID:NmyA4jSa0
 掻きむしるようにシャツの胸元を握り、プロデューサーは愕然とした。
 想像したその瞬間、己の心の内に湧き起こった感情が、アイドルの不祥事を恐れる担当プロデューサーではなく、明らかにひとりの男としての、胸を焦がすような強烈な嫉妬だったからだ。
 一度自覚してしまえば、想いは日に日につのる一方だった。「綺麗になった」「色気が増した」と世間でささやかれるまゆの変化に誰よりも魅了されていたのは、他ならぬプロデューサー自身だったのかもしれない。

 そして、プロデューサーはまゆに正式に交際を申し込み、まゆは感激のあまり涙を流しながらそれを承諾した。
 それから、「恋人なんていたわけがない」と改めてまゆの口から聞いて、プロデューサーは心の底から安堵した。噂は、ただの噂でしかなかったのだと。
 年齢的にも立場的にも許されるものではない。ふたりの関係には、この先、幾多もの困難が待ち受けているのだろう。それでもプロデューサーは、寄り添うように隣を歩くまゆを、この世の誰よりも愛おしいと思った。遠慮がちに指を絡ませてくる小さな手を、もう一生放しはしないと誓った。

 だから、ふたりが初めて肌を重ねた夜、プロデューサーの男性器を目にしてぽっと頬を赤らめていたまゆが、心の片隅ではそのサイズや形状を、自室の鍵のかかったキャビネットの奥で静かに眠る、太くて固くて大きくて電撃を発する棒状の物体と比較していたなんてことは、きっと彼には永遠に知る必要のないことだ。



   〜Fin〜


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