【安価】続・ハーレムシミュレーター 第二部【R-18】
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819: ◆WEXKq961xY[saga]
2021/02/14(日) 16:11:40.87 ID:/vUNN2h90


「…あっ、いたいた!」

 不意に後ろから声がして振り返ると、一人の少年が息を切らして走ってきていた。

「おっ、お散歩中、失礼します…はぁっ」

 彼は息を整えると、両手を合わせて一礼し、それから言った。

「華禁より参りました。アスラ様に」

「どうした?」

「貴方様のお馬…天子様へお目通りする前に身繕いをばと思いましたが」

「…あ」

「はい、その。…厩舎から、動こうとせず。主人である貴方様の言うことしか聞かないと、蘭花公主のお言葉で」

「分かった、すぐ戻ろう」

 アスラは頷いた。
 少年に続いて歩きながら、彼は思わず大きな欠伸をした。



「ひええ、いくらでも喰うぞ、こいつ…」

「夕べの残りが、無くなっちまいそうだ」

「ジオはここか」

 厩舎に入って声をかけると、中にいた2人の馬丁が弾かれたようにこちらを向いた。

「! わざわざご足労いただき、誠にありがとうごぜえます」

「お馬様は、こちらに」

 見ると、囲いを3つ占領して、ジオが一心不乱に山盛りの餌を貪っていた。餌と言っても、昨日の宴で大量に出た残飯で、皇族と同じ贅沢な食事であった。
 ジオはアスラに気付くと、ちらりと顔を上げた。それから盛大に鼻を鳴らすと、再び食事に戻った。

「しばらく構ってなかったから、拗ねてるんだ。少し時間があれば、いけると思う」

「それなら、大丈夫でさ。…にしても、凄い馬で」

「農耕馬だって、こんなのはそうそう見ませんぜ」

「まあね。偶然、草原に迷い込んでいたのを手懐けたんだ。その時は、大変だった…」



 軒先に座る皇帝の前に、アスラがジオを曳いて来た。長いたてがみを綺麗に整えて、黒い体毛にもしっかりとブラシを通されている。

「ジオです」

「ほう、これは玉龍の生まれ変わりか」

「いえ、バルバスにも見せましたが、そのようなことは聞いておりません」

「しかし、見事な巨馬よ…」

「父上、乗ってみられては」

 側から、皇太子が口を挟む。皇帝は首を横に振った。

「ならん、ならん。朕の股が保たぬ」

「はあ、左様で。…おい、勇者の子よ。その馬は、どこの生まれか。50頭もおれば、最強の騎馬隊が作れそうだぞ」

「タルス…いえ、クリストラの草原に、偶然迷い込んだのを手懐けました。生まれがどこかは、分かりません」

「何だ、使えん」

 舌打ちする皇太子。そこで声をかけたのは、宴の最中にクリストラの衣装に興味を示した青年だった。

「この馬が50頭もおれば、五行山とて一夜で禿山になりましょうぞ。何より、いっぱいおってはムードがない」

「ムード…?」

 不意に飛び出したクリストラの言葉に、目を丸くするアスラ。青年は可笑しそうにくっくっと笑うと、「もうよい」と手を振った。
 ファンが手元の紙を広げ、言った。

「明日は陛下、アスラ様を交えて市街を行幸いたします。その後最後の会談を行い、アスラ様ご帰国となります。本日は、ごゆっくりお休みください」


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