【安価】続・ハーレムシミュレーター 第二部【R-18】
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912: ◆WEXKq961xY[saga]
2021/02/17(水) 21:44:13.83 ID:ZmOXr+Ap0


「いたいよぉ…」

「…」

「いた…ぃ」

 啜り泣くティエンファンの声が、消えた。
 その隣で、ユィーキは血に塗れて、動かない。

「助けて…たすけて…」

「これで全部だな。連れて行け」「はっ」

 動かない2人を、呆然と見つめるアスラを無理やり立たせると、兵士たちは船を降りた。
 全ての兵とアスラが降りると、無人と化した船目掛けて、無数の松明が投げ込まれた。
 炎に包まれ、沈みゆく船を残して、兵士たちは隊列を組んだ。アスラは、馬車に詰め込まれた。列が、動き始めた。





「今ここに、神の国は訪れた」

 黒山の如き聴衆に向けて、教皇…ユーダ1世は言った。

「全ての原罪は赦され、神を信じるクリストラ人には、大いなる加護が保証された」

 拍手が起こる。聴衆を、武器を持った兵士が囲んで、じっと監視している。

「もはや、王は不要。この私が神の手足となり、人々を導こう」



「万歳! 万歳!」「教皇猊下、万歳!」「神の国、万歳!」



「そして…我らの勇者が、この国を守り抜こう」

 教皇の隣に、車椅子に乗せられた勇者…アスラが、ゆっくりと姿を現した。その目は虚ろで、唇には血がこびりついている。
 しかし、聴衆にはそれが見えない。



「勇者、万歳!」「勇者アスラ、万歳!」「護教騎士団よ、永遠なれ!」



 車椅子が下がっていく。
 人々の熱気から遠ざかり…彼は、幾つもの塀を潜っていく。彼の後ろで、幾つもの門が閉まっていく。
 最後に彼は、一軒の館に入った。車椅子を押す修道士が館を出ると、扉が閉まり、何度も釘を打つ音が響いた。



「おかえりなさいませ」

 中で、一人のメイドが頭を下げる。

「護教騎士団団長、勇者アスラ。今日からはここが、貴方様の後宮でございます」

 裸の女たちが、絨毯の上で待っている。ここにいる全てが、彼の妻であった。


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