安価に全てを委ねる
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29: ◆QH2PRMfrMo[saga]
2021/04/05(月) 04:29:15.74 ID:BX1K6Fyk0

始業式も終わり、この日はそれで下校となった。

明日からは通常の授業が始まるので、帰って備えようとした僕を呼ぶ声がする。


「ムバル先輩、お久しぶりです」

「あ、ナリア!同じ学校にしたのか!」

「はい、ここが一番通学しやすかったので!」


彼女はナリア・アーミル。中学時代、同じ部活の後輩だった。

秘めている魔法の能力値は高いのだが、その大きさと元々の弱い身体が相まって直ぐに貧血を起こしてしまう。

本人もその事で色々悩んでおり、中学時代はよく相談に乗ってあげていた。


「ムバル先輩は、やっぱり同じ部活されてるんですか?」

「まあ、他に入る部活も無かったしね」

「成程...多分、私も同じ部活に入ると思うので、またよろしくお願いします!」

「あぁ、待ってるよ」


こうして、二年目となる僕の学生生活が幕を開けたのだった。





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