106: ◆3oqrAy1Ql2[saga]
2021/06/06(日) 14:38:14.58 ID:9RtgEiSz0
コンマ(13、10、2、15) 成功数0(大失敗)
怪しい者は抜いた弓を再び元の所に挿す。
アルマは彼の動きを警戒しながら弓に手を出した。
それは数百年を超えたとは信じがたいほど綺麗で穢一つない。
高山の頂きのようなこの弓に何故人々が挑戦したがるのか一瞬で理解する。
弓を掴みそのまま引っ張る。
しかし弓は微動もなくその神々しい姿を保った。
両手を使ってでもまるで大きな石のようにびくともしない。
怪しい者「その弓は力尽くで使える品物ではありません。
破壊神様に選ばれた勇者でなくては一生そのままでしょう。」
アルマは焦った。 このままではヴィナストラは魔神の手に入り国の奪還は益々遠い夢になる。
自分を考えてくれている人たちに面目がない。
しばらくした挙句、諦めて弓から手を離そうとする。
しかしその手は離されない。テイシロはアルマの両手を自分の手で包み弓を掴んでいる。
テイシロは小さな声で言った。
テイシロ「姫様、ここで諦めてはなりません。この弓の持ち主は貴方しかいません。」
アルマ「でも私ではこの弓を抜くのも出来ません。もうこれ以上やっても。」
テイシロ「彼の言う通り、この弓は力だけでは出来ないはずです。
この世の悪を知り、情けを掛けれる崇高な精神の持ち主である貴方なら
きっと出来ます。力を抜いて深呼吸してください。」
アルマは深呼吸をする。手の暖かさを感じながら再び弓を強く掴む。
死ぬ気で弓を持ち上げようとする。先まで動かなかった弓が徐々に動く。
テイシロは手を離し、隣でアルマを見つめた。
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