自分から誘えない秋月律子が「性行為同意書」に中出し願望を開示してしまう話
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2:不埒なアグリーメント 1/20[sage saga]
2021/05/29(土) 23:52:48.34 ID:KwMs2ogN0
 ブラインドの隙間から見える三日月は、刺すような輝きを放っていた。その日の仕事も夜の十時過ぎまで終わらなかった。仕事が遅かったりトラブルがあったりしたからではない。量が多すぎるせいだ。しかも熱意の表れか、あの人は深夜帯まで仕事を続けることにあまり躊躇しない。似たような時間まで劇場にいることが多い私も、人のことは言えないけれど。

 やっぱり、まだ終わらないのかな。劇場の戸締りとセキュリティの設定を済ませて事務室に戻ると、案の定プロデューサーは書類とにらめっこしたままパソコンの前から動かなかった。

「戸締り、終わりましたよ」
「ああ、お疲れ、律子。明日は朝の現場に入ってるはずだから、もう先に上がっててくれ。俺ももう少ししたら上がるから」
「またそんなこと言って、劇場に泊まるつもりじゃありませんよね?」

 生返事のようなもごもごした言葉を発して、彼はまたモニターに視線を移した。覗いても大丈夫なデータである確認を取って、背後に回った。両手を乗せた肩が凝っている。広くて厚みのある僧帽筋をほぐしてあげながら、「来月のスケジュールがまだ確定できない」という嘆きを聞きつつ、掌に伝わる熱が私を温めていく。

「……」

 このまま、腕を回して抱きつきたい。それに驚いた貴方に、思い切り抱き締めて貰いたい。実行に移す度胸なんて、私には無いけど。

 そりゃ、表沙汰にできない関係だから、細心の注意を払ってるのは分かりますよ。職場では手を出さないって誓いを立てて、律儀にそれを守ってくれてるの、嬉しいんです。思い上がりかもしれないけど、私のこと、アイドルとして以上に、恋人として大事にしてくれてるんですよね。でも、お互い忙しくしてるから、二人だけの時間が取れるのって、退勤する直前のこんなひと時ぐらいじゃないですか。だから、もっと……。

 分かってます。分かってます。みんなの職場でそんなこと、しちゃいけないって。でもプロデューサー、今だったら、胸やお尻を触ったって怒りませんよ。誓いを破ったって、私、見なかったことにしますから。それこそ、腕を掴んで、強引にそこのソファーへ押し倒されたって抵抗も……いえ、そうして欲しい……。

「律子? マッサージしてくれるのは嬉しいんだが、もう大丈夫だよ。だいぶ楽になった」

 彼が振り向いた。首筋に顔を埋めようとしていた私の目の前に、ちょっとカサついた唇がある。



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