【可愛そうにね、元気くん】「進まない」【SS】
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52:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:07:21.99 ID:JzXNw/sm0
「つん、つん、つーん♪」
「い、てっ、何っ――うわっ」
おでこへの執拗な攻撃に思わず後退すると、膝の裏がベッドの淵にぶつかった。二人用サイズのベッドに尻もちを突くと、スプリングが俺をあざ笑うように軋む。
恐る恐る目線を上げると――顔に影を落とした鷺沢が、悪趣味な暖色の照明を背にして、俺の視界を覆っていた。
「はっ……はっ……」
呼吸がにがくて、苦しい。目の前がぐるぐるする。渦潮に飲まれたように、鷺沢に引きずり込まれる。
俺の目を惹きつけて離さない口から発せられたのは、蕩かすほど甘く、切り刻むほど冷酷な命令。
「――『待て』」
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