【可愛そうにね、元気くん】「進まない」【SS】
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77:名無しNIPPER[saga]
2021/08/14(土) 03:27:01.79 ID:JzXNw/sm0
「「…………」」
火照っていた体が、少しずつ冷めていくのを感じる。
行き場のない熱もいつかは自然に消えてしまうように、甘い空気が無味に乾いていく。二人分の無言がしばらく、天蓋のように俺たちを覆っていた。
……始発で帰れば、出社までに着替える時間くらいはあるだろうか。
離れた時間のことに思いを馳せていると、隣の鷺沢が不意に声を上げた。
「……元気くん。スマホ貸して」
「え、なんで……」
「いいからぁー」
俺ににじり寄って、肩をゴンゴンとぶつけてきながら鷺沢がゴネる。
しぶしぶ差し出すと、俺の顔で勝手にロックを解除された。
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