【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい9
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317: ◆gEU9La026k[saga]
2021/09/07(火) 23:23:09.21 ID:okJGZ+ZJ0
――


鉄国の人間は、働き者が多い。
朝から働き、夜まで身体を酷使する。


「ジークさん、もうすぐ朝ごはんできるから待っててね……?」

「ああ」


姫という立場であっても、ただ優雅に踊ったり紅茶を嗜んだりということはない。
こと彼女に関しては、その多才さを役立てたいと色々なことをこなしていた。
これも、その一つ。
愛する人の為に朝食を用意する……
これから自分も彼も、国防用の人形を作るのだ。かなりの重労働が予測される。
人形作りに妥協は許されない以上、しっかり食べてしっかり働かなければならない。


「〜〜♪」


傭兵ジークとの付き合いは長い。
もう彼の食の好みも把握したし、いつの間にか自分も彼と同じ味覚なっているという自覚さえある。


「ご機嫌だな、リアローズ」


人形でも、料理でも。
何かを作ることは楽しい。彼女は心の底からそう思っている。
それが愛する人に喜んで貰えるものなら、さらに楽しくて嬉しい。
まだ腕前は彼に届かないが、それでも美味しいと何杯もおかわりを求めてくる。
その食べっぷりも、笑顔も、この人の全てが愛おしいと思えてしまう。


(あとはこれを切って……)


そんなことを考えつつも、リアローズは手を休めるような真似はしない。
まな板の上で自作の包丁を躍らせ、手際よく料理を完成させていく。


「……リアローズ」

「きゃ……!?」


そんな彼女の上から、覆い被さってくる青年。
咄嗟に落としてはならないと包丁を片したが、その隙に軽い口付けが降り注いだ


「や、駄目だよ、ジークさん……」

「もう、我慢できん」


そんなにお腹が空いているの?
そんな言葉を告げる前に、今度はしっかりと唇同士が触れあって言葉を沈ませた。



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