【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【5頁目】
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175: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2021/09/15(水) 22:58:51.36 ID:eGjh7hFio

歌野「そういうことじゃないような……」

多分だけどと呟く歌野に、陽乃は目を細める。

ちゃんと帰ってきてねと言った彼女の表情を見れば、

それがバスの出発を心配してではないことくらい、陽乃は気づいている。

けれど、だからどうだというのか

ええ。分かってるわ。と、笑顔で返してあげればいいのか

大丈夫よ。心配しないで。とでも言ってあげればいいのか。

そうだろうけれど、陽乃がそう返してあげる理由がない。

むしろ、積極的に避けるべき言葉だ。

親しさや気遣いを感じさせるような言葉なんて、不要なのだ。

陽乃「病院の方に行ってくるわ。時間までに戻ってくるけど……来なかったら察して頂戴」

歌野「駄目よ。必ず戻ってきて」

はっとした歌野は目力を強めて陽乃を見る。

歌野「私には……私達には久遠さんが必要よ」

陽乃「そうね」

陽乃が命を落とした場合、

歌野が勇者として戦えなくなってしまう可能性がある。

それはつまり、全滅を意味するようなものだ。

歌野「そういう意味じゃ、ないわ」

渋い顔をする歌野の突っ込みを聞き逃したふりをして、陽乃は病院の方に向かった。


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