【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【5頁目】
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608: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2021/10/18(月) 22:33:50.73 ID:cvbx5siso

陽乃「私にあの子は守れない。私のこの手は、あの子には届かない。私はそれを、痛いほど知っているの」

守れるものは確かにある

けれど、どうしても守ることが出来ないものも、確かに存在していた。

どれだけ強い力を持っていたとしても、

この手は結局、手でしかないのだ。

だから。

陽乃「本気で伊予島さんを守りたいなら、貴女は死んでも守るんじゃなく、死ぬ気で生きるべきよ」

球子が生きている限り、杏の傍らには球子がいる。

球子がいれば、杏は守られている。

しかし、球子がいなくなってしまったら、身近で守ることのできる存在はない。

球子「……」

球子の手が胸倉を手放して、

座席に腰を下ろした陽乃は小さくため息をつく。

陽乃「どうするかは貴女に任せるわ」

球子「出来るって、思うか?」

陽乃「知らないわよそんなこと。責任を押し付けてこないで」

出来るだなんて無責任なことは言わない。

陽乃に分かるはずがないからだ。

陽乃「それを決めるのは、貴女であって私じゃないもの」


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