【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【5頁目】
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957: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2021/11/29(月) 23:10:23.42 ID:IlJYQ/5/o
√ 2018年 9月14日目 朝:病院


朝、陽乃が目を覚ました時にはまだ歌野がいたけれど、

歌野はそのすぐ後に、寮に帰るからと言って、病室を出て行った。

病室を出たふりをしたりしているようなそぶりはなく、

本当にまっすぐ、丸亀城へと向かっているのを否応なく感じる陽乃は、

また退屈になったとため息をついて。

けれど、それを払うように扉が叩かれた。

歌野は間違いなく帰ったので、歌野ではない。

水都も、球子と杏も恐らく違う。

大社か、もしくは若葉か友奈

その辺りではないかと睨んだ陽乃の推測を裏切って、巫女が姿を見せた。

陽乃「貴女……」

上里ひなたではない。

彼女の代役として、

リーダーである郡千景の補佐として

数いる巫女の中から選ばれた少女。

美佳「お目にかかるのは初めてかと思います。花本美佳。今現在、勇者様のそば付きの巫女としての役割を頂いております」

花本美佳

郡千景を見出し、彼女の巫女とされているのが、彼女だ。

花本美佳は陽乃の前で一礼すると、

すっと顔を上げた。


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