怪異探偵ソリィバレッタ「赤いドレスは血の先触れ」
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149:おれを ◆MVS19SfNUQ[sage saga]
2022/03/05(土) 11:49:49.60 ID:z8WhOIbA0
しばらく散策をしてみると、やはりというかこの町も普通ではなかった。
まず誰もいない。それはドリームランも同じだが、ふわふわとした文字通り夢心地に訪れるドリームランと比べると、ここは無駄に現実的な実感があるのが逆に空しい。
次に何もない。いや物はある。ただ動かない。
正確にはこちらからの働きかけが意味をなさない。電車は何はなくとも勝手に遠くを走ってるし、自動車は動くものなら勝手に道路をのんびり走っている。
だが駐車されてる車は絶対に動かない。外から押しても動かない。中から運転しようにもドアが開かない。
窓を叩き割ろうとしたが、何をしてもヒビ一つ入らない。破壊不能オブジェクトにこの手で直に触れることがあるとは思わなかった。人生何があるかわからないものだ。
店やらの売り物についてはカゴに入れたりして、一瞬でも目を離すとカゴのなかから消えて、元あった場所に戻っている…なんて具合だ。
試しに商品から目を離さずに店から出て(勿論レジにも誰もいなかった。透明Gメンが出てきやしないかヒヤヒヤもしたけれど)開封したりしてみたが、少しでも視界から外れると、やはり消失するようだ。
飲食店では誰もいないのに食事の注文はできた。いつの間にか出された食事は食べることもできるが、飲み込んでから急に食べた気がしなくなる。
もちろん完食してもお腹にたまった実感はなく、食器やらも消え失せるので夢でも見ていた気分になる。
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