【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【7頁目】
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270: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2022/05/06(金) 01:01:54.28 ID:EhIJGcrZo

平屋ではあるものの、2階部分を1階に置いたような広さはなく、

敷地としてはやや手狭に感じられる程度で、玄関に続いている廊下からすぐに居間へとたどり着いた。

やせ細り、色素の抜けた髪、まるで年老いた女性のような風貌で臥せっているのが1人、
その奥の襖を開いて今まさに出てこようとしている男性が1人

男性の視線は一度は女性に向けられたものの、すぐに逸らされた揺らぎが感じられ、

顔は少しばかり顰められているように見える。

陽乃「……郡さんの家族構成って、貴女知ってるの?」

ひなた「……」

陽乃「答えて。上里ひなた」

老婆のような女性。

その傍らに膝をついているひなたに脅迫に近い声色で言うと、

ひなたはゆっくりと頭を下げた。

ひなた「郡千景さん。それとご両親のみです」

陽乃「そう」

ひなた「お母様については、天恐のステージ2と聞いていましたが……」

陽乃「どう見ても、そんな軽くは見えないわね」

祖母にも思える見た目でありながら、千景の母である女性。

それから苦々しく目を背ける父親。

そして、放られた庭やゴミ袋……廊下にも転がっていた空き缶

陽乃「確かに、こんな場所に戻されたって精神衛生上、好転するわけがないわ」

両親が生きているならいいじゃない。と、思う気持ちはまだ残るが、

自力では日常生活もままならない母親と、腐っているような父親とでは、

そう思えない気持ちも理解が出来る。


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