【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【7頁目】
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675: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2022/09/27(火) 22:48:20.36 ID:G2mzXDds0
√ 2018年 10月12日目 夜:
以前、久遠陽乃も同じように行方をくらましたことがある。
その時はまだ勇者にも大社にも余裕があって、勇者全員が捜索に駆り出されるほどだった。
久遠陽乃は勇者として秀でているからだ。なんて話もあったし、
それに賛同する勇者もいないわけではなかったけれど、
実際には、ただ、あの女狐の力が未知数だったから勇者で対応せざるを得なかっただけだ。
勇者に与えられた端末の補助なしに勇者としての力を発揮することが出来るところか、
精霊を具現化することさえできてしまうほどの異質な力。
それもゲームにおいては、よくよく強キャラとして扱われる九尾の狐を。
最初から気に入らなかった。
自分には力があるからと、周りを見下しているような態度が不愉快だった。
高嶋さんが一生懸命に気に懸けようとしているのに、
放っておいてと突っ撥ねて、行く姿が、憎たらしかった。
私が勇者になって、誰もが私を敬い、崇め、見上げるようになって、
同じ勇者である高嶋さん達が同等だとしてくれている中で、たった一人、孤高だとでも言うかのような姿が、気に喰わなかった。
そのくせに、勇者としての評価を貶めるような汚点に塗れているというのが、余計に腹立たしくて。
人殺しと言われ、否定もせず、
そうして結局は人殺しとなって逃げだしたと聞いて、どれだけ喜ばしかっただろう。
――なのに。
野垂れ死ぬこともなく、
見捨てられるはずだった諏訪の人間を連れ帰ってくる偉業を達成し、
私が乃木若葉から引き継ぎ、務めを果たし守っていた勇者リーダーという地位を、
その諏訪の勇者である白鳥歌野に明け渡すべきではないかとさえ、大社に言わしめた。
――ずっと、気に入らなかった。
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