【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【7頁目】
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676: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2022/09/28(水) 00:10:42.28 ID:7mJHYRNa0
その苛立ちが抑えきれなくて、同じ病院にいた久遠陽乃を殺そうとし、
仕留めることが出来ないどころか返り討ちになった。
悔しいけれど、力は本物で抗いようがないほどに凶悪で。
そのせいで自宅謹慎を言い渡されることになった。
それでも勇者の力を効率よく発揮するための端末を没収されなかったのは僥倖だと思う。
いや、大社が間抜けだったと思う。
もちろん、たった数人の勇者が半壊している状態で権利をはく奪することが難しかったことは理解している。
それでも自宅謹慎だなんて――。
滑稽にも"現実を知らない夢物語"を期待してくれていた大社には、
乾いた笑いさえも出なかった。
疲れ果てた父親、生きているとも死んでいるとも言えない母親。
父親足り得なかった男と、母親足り得なかった女。
どちらもバーテックスの襲撃からは済んでのところで難を逃れたという。
――忌々しくて堪らない。
死んでくれていた方が良かった。
人知れず……いや、私の知らないどこかで、奴らに喰われてしまっていれば、
こんな気持ちになることもなかった。
世界が一転したあの日。
救う価値もない人間を救ったのは、久遠陽乃だった。
称賛を拒むのなら、どうして人助けをしてくれたのかと。
――どうしようもなく、憎かった。
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