【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【7頁目】
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735: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2022/10/17(月) 00:42:44.01 ID:mSX92kEf0
腹立たしいと言いながらも、これと言って苛立っている様子のない陽乃に対して
ひなたはちょっぴりむくれたような様子で反論しつつ、頭に触れている陽乃の手に手を重ねる。
陽乃「……何?」
ひなた「いえ……」
良い子だと言われることはあるし、年齢の割には落ち着きがあって、
大人びていると評されることも多々あった。
ひなた自身がそう思っていても思っていなくても周りはひなたをそう見ていたし、
本意不本意いずれにせよ、それにあやかっていて、
ひなたはそれを苦とせずに受け止めて生きてきた。
だけど、陽乃はひなたをそう見ない。
陽乃は自分を子供ではないと自嘲するが、確かに、陽乃に比べれば子供だ。
大社の大人達の中にも、
年齢以外は足元に及ばない人がいるかもしれない。
陽乃はそう評価されるだけの苦痛を味わいながら、ここにいるのだから。
ひなた「今の世界は、子供らしい子供なんて求めていません。勇者やそれに係わる者には特に。聞き分けの良さを求めているんです」
陽乃「知ったことじゃないわよ。そんなこと。誰が何をどう求めていようが、貴女は貴女でいいのよ」
ひなた「……それなら、陽乃さんが求める私でいなくても良いんですか?」
陽乃「貴女がそうしたいなら止める気はないわよ。私」
そうしたいという意思があるのなら、それで構わない。
それが命を捨てるものでも、陽乃はその覚悟がるのなら勝手にしたらいいと言うだろう。
そのうえで、陽乃がやりたいことがそれを阻むという結果に至るかもしれないが。
ひなた「……いえ。子供で良いです。子供らしく、わがままでいさせてください」
ひなたは自分の身体を陽乃を覆う掛布団の中に忍ばせると、陽乃の手を離す気はないとでも言うかのように握る。
ひなた「今日は一緒に、いさせて貰いますね」
陽乃「今日も。でしょうに」
呆れたもの言いながら、やっぱり、陽乃は拒絶するでもなく。
ひなたは小さく笑い声を零すと「そうですね」と、呟いた。
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