R-18 安価とコンマでダンジョンタワー攻略 Part4
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塔の主
◆VfcsCSY7us
[saga]
2023/09/04(月) 21:25:51.89 ID:rSUN50VM0
<<ファンタズマ視点>>
ファンタズマの街に崩壊の危機が迫っている。
ミルキィとツバキは街を駆けまわり、住人たちに一刻も早く避難するよう呼びかけ続けた。
しかし―
「い、いや、待ってくれ。逃げるったってどうすればいいんだ?」
「私たち、街の外へなんて一歩も出たことないのよ?」
避難を促したミルキィたちが目の当たりにしたのは、困惑したような街の人々の反応であった。
「ちょ、ちょっと、そんなこと言ってる場合じゃないんだって!」
人々の反応に困惑しつつ、それでもミルキィは頭上を指さして人々に避難を訴えかける。
「このままじゃみんな街ごとあの木の根に押しつぶされちゃうんだよ!?」
それでも街の人々はゆっくりと首を振った。
「ど、どうして…」
「―騒いでも無駄よ、メスブタ」
「!?」
突如として冷気を含んだかのような声が、ミルキィの身体を硬直させる。
その声にミルキィは聞き覚えがあった。
忘れようとしても恐怖とともに蘇る、あの声だ。
「お、お前はっ!」
「その連中はこの街から出ることはできない。そういうふうにできているの」
人だかりの中からゆっくり歩いてきたその小さな人影は…『ようじょ』。
以前この街に足を踏み入れたばかりのミルキィを捕らえ、弄んだ相手だ。
「身構えることないわよ。あたしだって今はそんな場合じゃないってことぐらいわかるもの」
小さな幼女の姿をした怪物は、表情を変えないまま頭上から迫りくる怪植物の群れを見上げる。
「街の人々が逃げられないとはどういうことだ。お前は何か知っているのか」
ツバキが問いかけると、ようじょは「フン」と鼻をならして答える。
「この街…ファンタズマは『とある目的』のために正常な時空間から切り離された場所。そして街の住人は生きていた頃の残留思念が生前の形を成したモノ…言わば『意思を持つ実体のある幻』でしかないわ」
ようじょの語る『街の真実』にツバキもミルキィも一瞬言葉を失ってしまう。
「馬鹿な。 この街の人々が残留思念…幻だと!?」
ツバキは広場に集まる群衆の姿を見渡した。
残留思念と言われた彼らの姿はやはり現実感がありすぎて夢か幻のような存在にはとても見えない。
(ま、あたしはちょっと違うけどね)
ようじょは小さく呟くが、それはミルキィたちには聞こえなかったようだ。
「嘘でしょ…! だったら私たちは今までそんなゴーストタウンみたいな場所で過ごしていたっていうの?」
「ええ、そうよ」
信じられない様子のミルキィに、ようじょはまた無表情で冷たく言い放つ。
「今は存在しない人々の残留思念が再び実体を纏って集う街。
それがこの… 幻霊都市ファンタズマの真の姿」
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