401: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/01/05(日) 14:18:31.77 ID:mFIBYLsQ0
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ラントは全身に痛みを覚え、意識が覚醒した。しかし、それは気絶直前にくらった一撃から考えると大分軽いもののように思えた。
ラント「う……?」
レン「目が覚めたか。中堅だけあって咄嗟に衝撃を減らす体さばきをこなしたみたいだな」
ラント「うお…レーンちゃん…あ、それって回復魔法か」
レンは仰向けのラントの腹に手を置き、その手は薄緑にぼんやり光っていた。レンも勇者として多くの属性の初歩的な部分をかじっており、痛みが少ないのもそれが原因かと納得した。
ラント「イノシシ来てたか……しまらねえよなぁ〜〜…ありがとう。よっ…どれくらい倒れてた?」
レン「一時間位。イノシシは私が仕留めておいた。見よ、ダブルビッグボアの遺体を」
巨大な蛇とイノシシが並んで倒れている。ラントはどうせならイノシシも俺が倒したかったと自嘲した。
レン「気抜いたのが良くなかったよな、くくく。まーでも蛇のビッグボアをヤれたんならイノシシもヤれたさ。討伐ランクは蛇の方が上だし。立てる?」
ゆっくり身体を起こすラント。一時間身体に浸透させた回復魔法は、鈍い痛みを残すのみでラントの身体を回復させていた。
ラント「うん大丈夫だお陰さまでな。魔法いいよなぁ〜。ポーション浴びるより早いし。でも俺才能なしって言われたから無理だな」
レン「剣で上りつめていけよ」
ラント「きっつ…ははは!」
特に事件もイベントもない日に、冒険者ギルドでのんびりしていたレンは装備を整えたラントに会った。くすんだ銀色の短髪、165cmの身長はいつも通りだが、漆黒の胸鎧を身に付け、腰に携えた愛用の剣は良く磨かれているようだった。
ガイオウを前に足を震わせることしかできなかった自分への失望と、より多くの金子を稼ぎ孤児院に仕送りしたいし楽しく暮らしたいという思いから、実戦経験を積み大型の魔物を討伐するための依頼を受けに来たという。その男気にレンも応援して見送ろうとしたが、勇者パーティーにサポートしてもらえればこんな嬉しいことはないとメチャクチャに頭を下げられ、今にいたっていた。
ラント「実際正解な。レーンちゃんいなければ目覚めてないかも知れないし。我ながら中堅の小賢しいところでたぜ」
レン「吹っ飛んだときメチャクチャ面白い顔してたぞ」
ラント「うごあ…やめてくれ!……それにしてもレーンちゃん、サイドを編み込んでるの珍しいな。依頼受けたときだって無造作に髪下ろしたままだったろ」
レン「ん?あーー。シアがやってたから、なんかいいなと思ってやってもらった。……んじゃ、もう少し討伐やってもらおうか。勇者パーティーが手伝ってやってるんだからなぁ!」
ラント「わ、わかった!」
レン「……え、これ、どう?」
ラント「俺はすごいいいと思う」
レン「ふは。だよなぁ。みんなに言われた!」
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