582: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/01/13(月) 14:28:17.87 ID:Z44hw8eHO
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山岳地帯の洞穴の奥、そこに野盗のアジトは存在した。頭領であるジェンはなんと20歳の若者。それも小柄で顔つきにも幼さが残っていた。かつての頭領を殺し、自分がトップに成り上がったのだ。
実力がすべての無法の世界で、いくら若かろうとジェンに歯向かおうとする者は皆無だった。今日もまた、一回り年上の部下が強奪品を奉る。
ジェン「へー。すげえじゃん。宝石持ち運びまくってやがったんだなその商人」
「へえ!デブで間抜けでザクッと一突きでした!」
ジェン「んーーー。ま、本物かどうかは学ねえからわかんねーわ。綺麗だけどな」
ジェンはアジトの景観にそぐわない豪華なソファに座り、左右をお気に入りの女野盗で固めていた。これは彼のハーレムなのだ。
「ねえ〜っジェン。私わかるわ。これ本物よ。待ちで暮らしてたときよく眺めてたんだもん。見せて見せて」
ジェン「っは、そうか。いいぜ〜くれてやるよ。ほれ」
「あ、いいなー!アタシも欲しいわジェンっ」
目の前のやり取りを宝石を持ってきた部下は内心唾を吐きながら眺めていた。だがそれを僅かにも顔には出さない。ジェンの恐ろしさはよくわかっているのだ。
ジェン「なんだお前もか。いいぜ、おい。あれ持ってきてやれ」
ジェンがその部下に指示を飛ばす。するとその男は、布に包まれたバスケットボール大のものを持ってきた。
「へいこちらで」
「わ、なになに?サプライズプレゼント」
ジェン「そうさ。見せてやれ」
布をほどく部下。そして露になる中身。それは別の野盗の頭だった。
「うわああ!!?」
ジェン「くはははは。ほれ、くれてやるよ。よく知ってる顔だろ」
悲鳴をあげる女を嘲笑いながら、その首を投げるジェン。その亡骸は、今悲鳴を上げたハーレムの一員の女とジェンに隠れて逢引を行っていたのだ。首を真横に分断され絶叫の断末魔の表情で固まっている骸を見たその女は恐怖でそれを投げ捨てる。
「は、はあ……はあ!ご、ごめんなさい!頭領!違うの、向こうが無理矢理っ……!」
ジェン「やめようぜそういうの。俺の女の癖にこんなゴミに身体差し出しやがって、わかってんのか。テメーが汚れたってことはテメーを見定めてハーレムに加えた俺の眼を侮辱してんだぜぇ!」
女の髪を握り喚くジェン。女は恐怖で涙が止まらず言葉もままならない。
「ごご、めんなさ……殺すのは……や、やめ!」
ジェン「だが俺も慈悲深い。こいつとお似合いの姿にめかしこんでやるよ」
(自分で自分のこと慈悲深いって言うかな。慈悲深いやつが)
そう思う首を持ってきた部下と宝石を譲った女の前で、ジェンは髪を握った女の頭に手刀を放つ!凄まじい切れ味は、ちょうど左右対称になるようにその女を二つに分断した。
ジェン「はははは、このボケが首を横に分断だから、お前は縦に分断だ。おい、片付けておけよ」
「へ、へい」
ジェンがその場を後にしようとすると、女はその後を付いていく。その姿を見送る部下に、別の野盗が近づき耳打ちをした。
「あん?……………………なにぃ、三人殺られたぁ?」
ジェン「………………ほーう」
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