♀勇者「ときどき殺したり……犯されたりするお話」
↓ 1- 覧 板 20
2:蒼紙好稀 ◆moEMBNmClg[sage saga]
2025/01/02(木) 01:14:01.99 ID:HpczG4bZ0
私の住む領地では複数の領主が安全性を確保するために騎士団を各所で駐屯させている。
話を聞くに、治安維持がそのまま資源の確保に繋がるからだという。
これまでただの町娘でしかなかった私には少し難しい話だった。
ただ、そうした私の知らない所で知らない人達が積み上げた努力の結果が目の前の平和で穏やかな村の風景に繋がっている。
♀勇者(モンスターの被害は無さそう。まだ明るいのに子供たちが遊んでいられるくらい、今は村人の数も足りている)
私は村の様子を眺めながら、自分の出る幕は無いように思えていた。
しばらくそんな風にぼーっとしながら村人の帰りを待っていると、ようやく村長さんを連れて彼等は戻ってきた。
おばあさんだった。
村長「これはこれは、年若い娘さんだねぇ……勇者様だって?」
♀勇者「はい。此度の神託により参上いたしました」
村長「そういうものなんだねぇ、ただ困ったことにウチには問題は起きてないのよねぇ」
♀勇者「そうなんですか」
村長「そうなのよねぇ……近頃は平和なもので、弱っちいモンスターのあれも出てなくてねぇ」
弱いモンスターのアレ、とは『ゴブリン』の事だ。
世界中にいるモンスターであり、夜や暗がりの中で襲ってくる人型の怪物だ。
全身が黒いスベスベした黒い革で覆われていて、長い手足と尻尾を持っている──人間を高速で捕まえてから数時間に渡ってくすぐるらしい。
私は会ったことがないが、どうにも厄介なモンスターだとか。
そんなやつでさえ見かけないと言われて、私は困ったように胸元を抱いて首を傾げた。
♀勇者「……分かりました、ほかの村人に少しお話を聞いて周辺を見てきますね」
村長「ごめんなさいねぇ。村の人はみんな優しいから、きっと何かあれば答えてくれると思うわぁ」
♀勇者「何かあればまたお声がけします」
村長さんに軽く頭を下げた私は、小さな村の中を歩いて見ることにした。
半径200メートルも無い村だが畑の被害だったり家畜の被害がどこかで出ているかも知れない。
なにか私に出来ることは……無いだろうか?
7Res/6.01 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20