116: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/02/11(火) 03:26:12.18 ID:b58Uf9AT0
ルノ「…」
ルノはそのまま部屋を出る。変身魔法を解除しドレス姿に戻るとトイレに行き、そして個室に入り腰掛け盗聴魔法に集中した。
ルノ(なんか寒気がした。エメラ様のはずなのに)
ルノ(とりあえず、申し訳ないけど試合に行くまでの間盗聴させてもらおう)
ルノ「…………」
耳に手を当ててスパーキング・レディの声を聴く。しかし部屋には一人のためおそらく無言が続くだけだろう、やはり正体を明かすべきだったか。
ルノ「……ん?……話してる、誰か来たのかな…………いや、エメラ様が1人で話してる?」
確かにスパーキング・レディが話しているのが聞こえる。しかし相手の声は聞こえない。過去を思い出してそれにツッコミをいれてしまうというのは1人でいる時やってしまうかもしれないが、そういう声色ではない。
『……ら…………ほほ………………』
ルノ(笑ってる?…………え?)
エメラらしからぬ口調でエメラが話すのが聞こえる。ルノは目を閉じ声に集中した。
『そんなに怯えても駄目よ〜ほほほ。貴女の記憶はじっくり読ませてもらったから、これで心置きなく貴女の心を破壊できるわ』
『今日の優勝でこの闘技場からもおさらばよ、魔王軍への資金流しも充分だしね、魔族領でじっくりねっとり貴女の精神を追い詰めてあげるわ〜』
ルノの目が見開く。そして理解した、この口調は覚えがあった。スタンピードに参加していた、自分に大怪我を負わせたメアというサキュバスの魔物。リラやミルカから後で寄生型のスライムだと聞かされたが、魔物の能力による寄生ならば魔法探知にはかからない。
ルノ(ミルカにロックオンされているサキュバスの身体を捨てて、勇者様の身体に入り込んで意識を奪おうとしている。立場のある人間だから、すぐには意識を殺さず記憶を読み取っていたんだ。でも、このままじゃエメラ様が殺される!)
改めてルノは対面したときに対話を試みなくて良かったと思った。あれはメアがエメラの記憶を読み取りエミュしていたに過ぎない。下手すれば雷魔法で殺されていたかも知れない。
ルノ「……」
その後、スパーキング・レディは難なく一回戦を突破し、準決勝の四人が出揃った。
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