732: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/03/30(日) 02:51:41.35 ID:PJTpQxVf0
元魔王軍大幹部あすもでうすにとって勇者パーティでもない中堅冒険者に嗤われるのは初めての経験だった。強大な力を持っていたままならばノータイムで消し飛ばしているところだが、力のほとんどを失い幼い姿になったことで冷静に考えるようになっていた。
あすもでうす(余も最初から強大な力を持っていたわけではない、力なき者に厳しいのは人も魔族も同じだろう。むしろ優しいくらいじゃ)
とはいえ、中堅の冒険者ごときに劣るわけはないという自負心があすもでうすにはあった。少し痛い目に合わせてやろうと身体に力を込める。
あすもでうす「小童ども。余を嗤った罪は重いぞ」
「あーん?色々大丈夫かお嬢ちゃん」
「タンコブできる前に帰んな」
あすもでうす「中級炎魔法で建物ごと吹き飛ばしてくれるわ」
中級魔法と聞いてギルド職員と冒険者は身構える。中級炎魔法は少なくとも建物を吹き飛ばす威力はある、本当に放てるならば大変な事態だ。
「ち、ちょっとギルドを吹き飛ばすなんてやめてください!」
あすもでうす「ククク余を愚弄した罰だ。なに、殺すことはせん。余も優しいものじゃな」
「お、おいっ!ガキ本当に使えんのかよ…っ?」
あすもでうす「はーーーはははははっ」
☆☆☆
あすもでうす「……むごご……っ」
切羽詰まった冒険者があすもでうすを蹴り飛ばし、彼女は大の字で倒れた。軽く脳震盪を起こしている。
「ちょっと、こんな女の子に」
「い、いや本当にぶっぱなされたらやべえと思って。でも不発ってことはブラフかよ…」
「おい、大丈夫かお嬢ちゃん?」
あすもでうす(中級魔法一発も撃てないとは…多難じゃ)
回復したあすもでうすは天井を見上げたまま腕を組んで物思いにふける。
「なんだこのガキ。自由か……」
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