448: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/05/17(土) 15:31:04.21 ID:zTfWQuaNO
エメラ「しかし…」
「間違いなくこの場は退散してもらうぞ」
レンが倒れたのが自分の力不足だと思っているエメラが、霊剣が魔族に奪われるのも自分のせいだと考えるのは当然の流れだった。
エメラ(く……レンが私を庇い倒れなければ……そもそもこんな譲歩をすることはなかった…いえ、そもそも私に力があれば…)
歯噛みが止まらない。こんな自分を神が誉めてくれる筈がない。自責の念で身体が震えた。
☆☆☆
生き残った冒険者達とリザードマン達が向かい合う。ゼノンの目的は達成され、更に勇者レンの命を奪った。上々の結果と言える。
ゼノン「霊剣をさっさと出せ」
エメラ「その前に、当然ですが契約魔法を結んでもらいます」
エメラは契約魔法を使えないので、別の冒険者が一歩前に出た。せめて安全は保証させなくてはならない。
エメラ「回復魔法を使える者はいないのですか?」
「ああ。ポーションも使ってしまった」
小声でエメラはその冒険者と言葉を交わし、それならば自分が急いでレンを回復させなければならないとその場を任せ、レンのところへ向かおうとする。
ゼノン「待てよ雷女」
エメラ「なんです。これから先の交渉はそちらの冒険者に委ねます」
ゼノン「この場で1番強えのはお前だろ。だよな?」
「へい。あの女雷の勇者は、魔王軍幹部も破ってると聞きます」
ゼノンの隣のリザードマンが答える。
ゼノン「1番強えてめえが代表して俺の股を潜れ。てめえらは俺達の強さに屈服して見逃して貰うんだからな」
「な、なんと」
「おのれっ」
何人かの冒険者がざわめく。それらは格闘職が多く、彼らには古より屈辱的な儀式として伝わっていた。仮にミルカがこの場にいた場合、ぶちギレ交渉決裂パンチを放ち乱戦が再開されていただろう。
その儀式を知らないエメラにも、屈辱的行為なのは察せられた。
エメラ「わ、分かりました……(私がためらっている間も…レンの命が尽きるかもしれません)」
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