457: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/05/17(土) 18:46:04.63 ID:0apUoXquO
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それから数日後、魔王城に戻ったゼノンは霊剣を自室に大切に保管した。人類を滅ぼす最後の一撃は、かつて龍人族がそうされたようにこの剣で行うと決めていた。
ゼノン「…」
龍人族を祀る祭壇を前に、ゼノンが物思いに耽った。ルナとは訣別し、アンドロスは恐らく殺された。孤独だが王とはそういうものかもしれない。誰の意見も聞かず、人間を殺戮する魔王となり、魔王軍の邪魔な奴らも皆殺しにする。そう固く誓った。
ゼノン(1秒も待てるか。すぐさま人間を皆殺しだ!)
ゼノンが呼べば、部下のリザードマンが姿を現す。
「は、はい!ゼノン様」
ゼノン「勇者狩りを促進させろ。褒美を出すってな、俺も出る」
「承知いたしました」
中級魔物が手に負えない勇者は自分や腕が立つ幹部が殺せば、あとは数の暴力でどうとでもなる。
ゼノン「一日千殺だ兵を集めろ」
☆☆
ゼノンが魔王城の廊下を歩いていると、前から別のリザードマンが慌てた様子で走ってきた。
ゼノン「なんだどうした」
「ゼ、ゼノン様。大変です。我々魔族領から出ることができません」
ゼノン「なんだと。どういうことだよ」
「恐らく契約魔法が生きているんです。先の作戦に参加した全員が魔王城に戻らなくてはならないという」
ゼノン「あ゛あっ!?全員戻っただろうが、フクロウ女もな。まさか死体も戻せってか」
「いえ、契約魔法に死体はカウントされません…気絶していてあの現場に居なかった仲間が、今まさに戻っている所なのか、それとも、衰弱している最中か………しかしもう数日経っていますので…妙です」
ゼノン「ルナの奴じゃねえのか」
「お嬢様は…ご自分で魔王軍を止めるとしっかり宣言しておりますので…」
ゼノン「〜〜〜〜……!誰だか知らねえがさっさと死ぬなら死にやがれってんだ!」
ゼノンの大声が魔王城に響く。全身が人間を殺戮する気満々にもかかわらず、魔王領に縛られる怒りに、部下のリザードマンは恐れおののいた。
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ミルカ「…………お、目が覚めたわ」
アンドロス「ぐ……?……ここは………」
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