865: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/06/16(月) 00:53:00.40 ID:M4p0KeQaO
☆☆
アンドロスは希望を見出だしていた。オーガの里での魔物であるオーガと勇者パーティが見せた信頼関係。そして人間など塵芥のようなものとして顧みなかった大幹部であるアスモデウスが勇者レンと心を通じ合わせている。
アンドロス「俺はなにを甘いことを」
深夜の丘の上でアンドロスは呟いた。ゼノンを魔王軍から抜けさせ、ルナとともに龍人族復興の道を進むことを夢見てしまっている自分に喝を入れる。
アンドロス「…」
しかしすぐに長考に戻ってしまった。数百年共にいた自分ならばゼノンと言葉を交わすことができるかもしれない。そもそも、自分はあまりにも強大になったゼノンを恐れまともに会話をしようと思っていなかったのではないか。
アンドロス「過去100年思い返しても、俺はただイエスを言うだけの側近だった」
人間に子供を生ませては失敗作と断言し殺していたゼノンが最近になり自ら育て、最愛の妹の名まで付けたルナ。龍人族の王のメンタルに変化が起こりつつあったのではないか。
アンドロス「……」
欠けた月を見ながらアンドロスは希望的観測を止められないでいた。
☆☆☆
常に暗雲立ち込める魔王城の通路をゼノンは往く。その後ろを部下のリザードマンが慌てて追いかけていた。
「ゼノン様、慈愛の勇者とやらが潜伏しているらしいではありませんか。何卒お気をつけてくださいませ」
ゼノン「あぁ?勇者がなんだってんだよ。この城に連れてこられる奴らは勿論、レンもゴミだった。恐れる理由がねえんだよ。それより、聞いたかあの話」
「はい。我々が魔物領から出られないのはアンドロス様が人間領で生活をしているからだと…まさかとは思いましたが、ベルゼブブ様直々の発表となると…どうしましょう」
ゼノン「てめーは…やっぱりアンドロスとはちげえな、いちいち無駄な指示出させやがって。いいか」
ゼノン「アンドロスもルナもさっさと始末しろ。適当な幹部数体差し向けりゃ殺れんだろ。奴が俺たちの現状に気付いてない訳がねえんだ。つまりそれは俺に逆らうってこった」
ゼノン「飼い犬に手を噛まれるとはこの事だぜあのゴミ野郎が」
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