185:イッチ[saga]
2025/08/05(火) 12:54:39.80 ID:6Lp941v+0
ラブ『奥様のお腹は順調に、実に平均的に健康的に、大きくなっております』
D『ああ』
ラブ『しかし……何度も申しているように、無事に生まれて来るかどうかは…………絶対ではありません』
D『……ああ』
ラブ『霊であるため、超音波エコーを始めとしたあらゆる検査を受けられないため、本当にお腹にお子様がいらっしゃるかどうかも分かりません。そのため、無事どころか『生まれるかどうか』の保証すらございません。……既にご理解しておられるかと思われますが……』
D『ああ。覚悟している』
ラブ『……無論……ご出産の時は……全身全霊をかけさせていただきます……!!!』
D『……ラブ』
ラブ『……はい』
D『そんなに気を張り詰めるな。何も心配はいらない』
ラブ『ですが……!』
D『俺の精子は確実にサナを孕ませている。サナのお腹には俺の子がいる。俺の子は確実に元気に生まれる。…………だから。だから、何も心配する事はない。…………だろ?』カタカタカタ……
ラブ『…………! …………っ…………はい…………っ……』
思えばあの時。
誰よりラブよりも心配していたのは、俺だった。
手の震えが止まらなかった。
ラブにもバレていた。
でも。
覚悟もしているし、信じている。
だから。
なにも心配はいらない。
なにも心配いらない…………!
D「……ママ…………サナッ……!」
何時間が経ったんだろう。
サナ「ぱぱっ、はぁあ…………! Dぃぃぃいぃッ…………!!! ああああああああああッ!!! ぅうぅううううううううううううッ!!!」
ラブ「…………! 頭がっ……頭が見えました!!! います……お子様が、いますっ!!!」
D「ママ、いるってさ……! 赤ちゃん、いるってさッ……!!!」
サナ「はーーーーーッ、はあぁあああぁああーーーッ………………!!! はーっ、はーッ…………! ぱっ…………パパと…………私のっ…………♡ ぁああああああぅうううぅううううぅうううぅううううう!!!!!」
何時間も何日も経った気がする。
でも実際には、頭が見えてからは40分ほどだったらしい。
サナの叫び声と、俺の励ましの中、その子は生まれてくれた。
???「おぎゃ! おぎゃあ! おぎゃ! おぎゃあ、ほぎゃああ!」
D「………………!!!!!!!」
ラブ「はあっ……! 出た……! 生まれました……! 息してます……! 心臓、動いていますッ……!!! 生まれました! 生きています!!! 女の子です!!!」
サナ「はーーー…………あー…………はうああぁぁぁぁ…………? はぁ、はぁ…………」
ラブ「奥様……ほら……!」
サナは、ラブからその小さな命を受け取り、抱く。
サナ「はぁぁあぁ…………ぁぁ………………はぁ、はぁ…………ぁー…………産まれたぁぁ…………」
???「おぎゃ、おぎゃ! おぎゃ、ほぎゃあ!」
小さな命はおくるみに包まれて、小さくて、それでも元気に手足を暴れさせている。
D「…………よかった……ぁああぁぁぁ…………」ヘナヘナヘナ…………
サナ「はぁ、はぁ…………ぱぱ…………だっこ、する…………?」
D「…………いいのかぁ…………?」
俺はサナからその子を受け取る。
俺が受け取る時には、疲れたのか、少し静かになっていた。
小さい……
軽ぅい……
怖ぁい……
D「…………ぉあーーー…………」
194Res/277.56 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20