【安価】怪異を犯してマンションに住まわせる
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289:イッチ[saga]
2026/09/23(水) 00:35:28.06 ID:Z9aoaDMR0
>>266 イヅナ
思ったより早く書けたぜ。
ーーーーー
ある日、俺は心霊スポットを回っていた。
D「うーむ。思ったより出てこないもんだな……」
5か所目、鬱蒼とした山奥のトンネル。
中は湿っており、光は出口から差し込む太陽光のみの、「いかにも」なスポット……
そこを3往復ほどしたが、一向に心霊現象は発生しなかった。
D「夜にまた来てみるか……」
俺が霊をあきらめ、トンネルから出た時だった。
???「ちょいと、そちらの社長さん」
D「……」
男の声に呼び止められた。
声をする方を見てみれば、道路の端に幅1mほどの小さな屋台が。
D「それは……俺の事か?」
???「そうですよ〜、社長さん♪」
D「俺は別に社長じゃないが……」
???「いえいえ! 社長さんは匂……オーラが他の人とは違います! まさに……社長!」
そう言う男は屋根の下、扇子を片手に、によりとした笑みをこちらに向けている。
D「さっきまでこんな屋台なかったはずなんだけどな……。何を売っているかは皆目見当が付かないが、路上販売許可はちゃんと取っているんだろうな?」
???「まま、そんな細かいことはどうでもいいじゃあ、ありませんか。社長さん。あたしに見つか……あたしを見つけるだなんて、こんな幸運な事はありませんよ! ささ、ど〜ぞお話だけでも!」
D「悪いな。セールスはお断りしてるんだ」
???「まま、そう言わずにぃ……。あたしが売るものは必ず……必ず社長さんのお役に立てますから! この目を見てくださいよぉ、社長さん。これが信用できない男の目に見えますか?」
D「うーーーむ……」
俺は腕を組みながら、男の頭の上から足の先までを一通り見て……
D「糸目丸メガネで半金髪で、小さい屋台でカラフルエキゾチックな服を着こなしてる若い男の事を初対面から信用できる人間がいたら、俺はそいつの事を無知な情弱者だと憐れむだろうなあ……」
???「ちょいと偏見がすぎますよー、社長さーん……」
復唱しよう。
目の前の男は、「糸目」で「丸メガネ」で「半金髪(プリン頭)」で「カラフルエキゾチックな服」の「若い男」だ。
ちょーーーーーーーーーっと信用するのはちょーーーーーとねぇ…………
ついでに一人称が「あたし」。
俺的統計学的には90%が「スピリチュアル」で30%は「裏切者」だ!
D「……ま、話だけでも聞いてやる」
???「あ、この流れで聞いていただけるんですねぇ。……いや、ありがたい限りですっ!」
俺が椅子に座ると、男はぱちっ! と扇子を閉じた。
D「で? そのー……君は何を売っているんだい?」
???「よくぞ聞いてくださいました! あたしが売っているのは……あたし自身です!」
ガタッ
???「ああっ、待ってッ! 行かないでっ! 違いますから! もうちょっと話聞いてッ!」
……ガタ
???「……再びの着席ありがとうございます。……えー、ごほん。あたしは、企業専属の占い師みたいな事をしているんですよ」
D「占い師とな」
……そういう事は呼び止める時に言うべきなのでは?
???「そうなんです! 早速ですが、社長さんの事を占わさせていただきます! ……あ、もちろんこちらはデモンストレーションですので、料金はお取りしません」
男は、ゴン! と机の下から水晶玉を取り出してきた。
雑だなおい商売道具の扱いが。
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